技術士

技術士二次試験 機械部門 擦り合わせ型と組み合わせ型のものづくり手法【問Ⅰ回答案】

こんにちは。たけゆうです。

技術士試験対策は進んでいますでしょうか?

今回は令和元年の問Ⅰについて、回答案を開示します。

キーワードは「組み合わせ型」「擦り合わせ型」「労働人口減少」です。

ご自身の製品と技術を取り入れて、ご自身にて答案を作成下さい。

令和元年 問Ⅰ 機械部門

我が国は、今後労働人口が減少する状況の下で、技術的な国際競争力をさらに高めていく必要が有る。このため、機械製品には高い性能と多くの機能が求められると同時に、ユーザーの使用条件に見合った製品仕様の多様化への対応などが必要となってくる。そこで、ものづくりの観点からこれを実現する1つの考え方として、従来の「擦り合わせ」を中心とした相互依存に基づく手法から、「組み合わせ」を中心とした構成要件の定義に基づく手法への転換が挙げられる。

(1)機械製品のものづくりの手法を上記に沿って転換する場合に必要な検討項目を、多面的な観点から複数の課題を抽出し分析せよ。
(2)その中で最も重要な課題を1つ挙げ、複数の解決策を示せ。
(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策を述べよ。
(4)業務遂行において必要な要件を技術者倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。

1.答案

(1)ものづくり手法転換における検討項目

(1)-1製品基本設計思想の転換
「擦り合わせ型」の場合は、部品や機能ブロックの仕様を相互に調整し、製品ごとに最適設計を行うことで高い性能を実現する。「組み合わせ型」の場合は、インタフェースが標準化された部品や機能ブロックを使い、これらの組み合わせ方で製品としての魅力的な機能や性能を実現する。


(1)-2組織が重視する能力(スキル)の転換
「擦り合わせ型」の場合は調整能力が重要で、そのためにコミュニケーション能力や関連領域における幅広い基礎知識が重要なスキルとなる。「組み合わせ型」の場合は、分業化された開発の各業務における専門知識や経験が重要視される。

(1)-3能力構築環境の転換
(1)-2の組織能力を作っている制度や仕組みを転換する。「擦り合わせ型」に必要な調整能力やコミュニケーション能力は、年功序列や終身雇用の仕組み、ローテーションによる関連部署での業務経験蓄積により育成する。「組み合わせ型」の場合は、成果主義を基本とする明確な目標設定と報酬制度が、専門性向上や機動的な専門能力獲得に役立つ。

(2)最も重要な課題 能力環境構築の変換

①部分最適から全体最適の徹底化(製品群全体でとらえたライフサイクルコストの定量化)
新製品開発コスト、製造ライン変更・維持コスト、保守部品のコスト、据付・保守作業コスト等、すべてのコストを機種ごとに統合し、合算する。

目標設定と、報酬制度の変更
後継機種の単一製品製造コストが高くても、機種削減による間接費削減効果が大きければ、評価を与える。定量化されたコストメリット額を賞与に反映させる。

製品群全体のモジュール推進PJの推進
製品群全体を見据えた機種削減策は、各製品担当の立案のみでは、部分最適に陥りやすく推進困難である。各機種の設計経験の有るものを集め、トップダウンでモジュール化を推進するプロジェクトグループを作る。

(3)解決策に共通して新たに生じうるリスクと対策
(3)-1ライフサイクルコストの見誤り
①構成部品の寿命見積り間違え
対策:遠隔診断による不良の早期見える化
・カメラを設置し、ロープのストランド破断を監視
・ブレーキトルク診断によるかご滑り監視

②サプライチェーン寸断による調達コスト増
対策:新規品は旧品と交換互換性を持たせる

(3)-2ライフサイクルサービス力の低下
①労働力人口減少による据付保守技能者枯渇
対策:IoTを活用した技能伝承の効率化
・熟練者の作業を動画化し、若手作業者を教育する
・BIツールを利用し資料の蓄積と活用を効率化する

②優先度低下による小ロット保守部品の枯渇
対策:新規品は旧品に互換性を持たせた設計をする

(4)業務遂行において、技術者倫理、社会の持続可能性から必要な要件
・時代の変化に応じ、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する
・社会、文化、及び環境に対する影響を予見し、地球環境の保全に努める
・関係法令等の制度が求めている事項を遵守する
・時代とともに変化する技術、法令を理解し、PDCAを繰り返し行い、継続的に資質向上を図る。 以上

2.答案(原稿用紙)

ABOUT ME
takeyuu
倹約投資家サラリーマンパパ33歳。ずっとニコニコ円満家庭が目標。 機械/電気で技術士一次試験合格。 機械で技術士二次試験不合格するも、合格を目指し情報発信中。 (令和2年の結果 問Ⅰ:A、問Ⅱ:C、問Ⅲ:A)