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技術士二次試験【過去問の解答例】Ⅱ-1 機械部門 材料強度・信頼性 複雑な構造物の力学的挙動を予測する手法2つ 特徴と留意点

今回は令和元年問Ⅱ-1について回答案を開示します。

キーワードは「力学的挙動の予測」です。

ご自身の製品と技術を取り入れて、ご自身にて答案を作成下さい。

令和元年Ⅱ-1 材料力学

複雑な構造物の力学的挙動を予測する手法を2つ挙げ、それぞれの特徴と留意点を述べよ。

(1)力学的挙動の予測手法の解説

「力学的挙動」と聞くと、一瞬面食らうかもしれません。

要は「荷重を加えると変形する」、「応力が加わるとひずみが発生する」こう考えるとシンプルです。

簡単にモデル化し、微分方程式を解いた。これは立派な予測手法の一つです。

1/10サイズで試作し、実機試験を行った。これも予測手法の一つです。

まずは「力学的挙動の予測」と聞いて上記のイメージで問題ないと思います。その上で、「複雑な構造物」を想定する、つまり「複数の剛体が接続されてる」「複数の素材が使用されている」「複雑な形状をしている」そんな事例を思い浮かべてください。

多くの場合は、構造物を3Dモデル化し、CAE解析をするのではないでしょうか?

または、従来製品を形状変更した場合なら、従来製品の実機試験結果を参考にするのではないでしょうか。

「CAE解析」「類似形状で実機試験」この2つの手法で「概要」と「留意点」を答案としてまとめました。

(2)解答例

1.具体的な構造物の設定
ブレーキシュー(FC250材)を想定する。

2.有限要素法を利用した解析
2.1.FEM解析の特徴

3DCAD図から物体の要素を質点の集合体に変換し、微分方程式の近似解を得る方法。安価で容易。
2.2.FEM解析の留意点
①応力集中部、接触境界部の応力値は測定困難
②接触を伴う解析は時間を要する上に精度が低下する
③メッシュ粗さや接触条件、物性値など使いこなすためには技術力が必要

3.縮小モデル、ひずみゲージを使用した実機評価
3.1.特徴

①試作品、荷重印加装置を用意する必要があり、コストと時間が掛かる。
②意図しない変形が発生した場合に原因調査が可能。
3.2.留意点
①寸法が変わるため、熱処理に要する時間やメッキ膜厚の変化に留意する必要がある。
②ひずみゲージを貼り付ける箇所はRa=6.3未満に磨き、10mm×10mm程度の貼り付けスペースが必要。
③製作寸法、材料物性にバラつきが有るため、個別に計測確認が必要。          

以上

(3)解答例(原稿用紙)

ABOUT ME
takeyuu
倹約投資家サラリーマンパパ33歳。ずっとニコニコ円満家庭が目標。 機械/電気で技術士一次試験合格。 機械で技術士二次試験不合格するも、合格を目指し情報発信中。 (令和2年の結果 問Ⅰ:A、問Ⅱ:C、問Ⅲ:A)