基本情報技術者に頻出のキーワード紹介!用語理解で効率的に合格

この記事がおすすめな人

基本情報技術者の過去問を見て、用語理解に苦しんでいる

すばやく重要なキーワードを押さえて、楽に合格したい

基本情報技術者試験では、頻出するキーワード(用語)を覚えるのが合格への近道です。

しかし闇雲にたくさんの用語を覚えるのは大変…!

試験の特徴を押さえた上で、頻出の用語に絞って覚えたいですよね。

最新のAIを使用し、試験に頻出の用語を整理したので、お役立てください。

目次

基本情報技術者を合格するためのスキル

基本情報技術者試験の特徴

科目Aと科目Bに答える「知識の広さ」と「プログラミング実務力」が大切。

基本情報技術者試験の特徴として「4肢択一の科目A」「プログラミング実務力の科目B」「広い知識が問われる」事が挙げられます。

そのため、基本情報技術者突破のためのスキルは次の3つとなります。

  1. 広い知識
  2. 集中力
  3. 問題演習経験

この中で、「1.広い知識」が土台となり、試験突破のための最重要項目です。

ITを幅広く理解し、さっと正答を選べる力が必要ですね!

広い知識の効果的な習得方法

広い知識は、「キーワード理解」で補う。

基本情報技術者突破のために、最も効率が良いのは講座を利用した問題演習です。(学習方法はこちらで解説

しかし、問題演習を繰り返していると、毎回同じキーワードで間違えてモチベを下げることがあります。

僕はCSFとかRFPとか英字3文字が全然頭に入らない…!

そのため、頻出かつ覚えにくい知識問題は、「キーワード理解」で補います。

問題演習の方が学習効率は良いので、問題演習にジャマにならない、とっても効果的な勉強方法を紹介します。

効率的なキーワード練習は「音声インプット」

【効果抜群】スマホの音声読み上げアプリで繰り返し聞く。

最近はスマホの読み取り技術が発達しており、無料のアプリでも十分自然な音声を聞くことができます。

私が紹介するキーワード解説文章を、そのままアプリに貼り付けるだけです。

読み取りの早さや、声の高さを自由に調整できるので、効率が良くストレスフリーです。

むちゃくちゃ楽に、即インプットできるのでオススメです。

私が使用しているアンドロイド用の読み上げアプリを紹介します。

【アンドロイド用の読み上げアプリ】
 1.音声合成ー読み上げ
 2.読み上げアプリ

私が使用している読み上げアプリ(アンドロイド)

▲スマホ上のアイコンはこのようなデザインです。(2022年4月2日時点)

1.音声合成ー読み上げ
2.読み上げアプリ

両者に大きな違いはなく、無料でも使い勝手の良いアプリです。

Playストア、アップルストアにて「読み上げ」で検索してアプリをインストールしてみて下さい。

キーワードが馴染んできたら、音読するのもオススメです!

基本情報技術者に頻出のキーワード(用語集)

1. ハードウェア関連の詳細説明

CPU (中央処理装置): CPUはコンピュータの「頭脳」とも言われ、全ての計算処理を行う重要な部品です。CPUは命令を解釈し、算術演算や論理演算を行います。CPUの性能はクロック周波数(GHz)やコア数(複数の計算ユニット)で評価され、これらが高いほど処理能力が向上します。

メモリ (RAM, ROM): メモリはデータを一時的に保存するための部品です。RAM (Random Access Memory) は揮発性メモリで、電源が切れると内容が消えますが、処理速度が速く、プログラムの実行中のデータを保持します。ROM (Read Only Memory) は不揮発性メモリで、システムの起動時に必要なプログラムなどが書き込まれています。

バス (データバス, アドレスバス): バスはコンピュータ内部でデータや命令を転送するための経路です。データバスはデータを転送するため、アドレスバスはメモリや周辺機器のアドレス情報を伝送します。バス幅が広いほど一度に多くのデータを転送できます。

インタフェース (USB, SATA): インタフェースは、外部デバイスとの接続やデータのやり取りを行うための規格です。USBは汎用的な接続規格で、キーボードやマウス、外付けハードディスクなどさまざまなデバイスを接続できます。SATAは主にストレージデバイス(HDD、SSD)を接続するための規格です。

ストレージ (SSD, HDD): ストレージはデータを長期的に保存する装置です。HDD (ハードディスクドライブ) は磁気ディスクを使用し、大容量で比較的安価ですが、動作速度は遅めです。一方、SSD (ソリッドステートドライブ) はフラッシュメモリを使用し、動作速度が速く、耐衝撃性も高いですが、コストが高めです。

I/O デバイス (入力/出力装置): I/Oデバイスは、コンピュータと外部の世界とのやり取りを担当します。入力装置にはキーボードやマウス、スキャナが含まれ、出力装置にはモニタやプリンタが含まれます。

2. ソフトウェア関連の詳細説明

OS (オペレーティングシステム): OSは、ハードウェアとソフトウェアの間で中介役を果たし、ユーザーとコンピュータの間のやり取りを円滑にするためのシステムソフトウェアです。Windows、Linux、macOSなどが代表的です。OSは、メモリ管理、プロセス管理、入出力制御、ファイルシステム管理などを行います。

ミドルウェア: ミドルウェアは、OSとアプリケーションソフトウェアの間に位置するソフトウェアです。データベース管理システム(DBMS)や、通信ミドルウェア、アプリケーションサーバーなどが含まれます。これにより、アプリケーション開発者は基本機能を一から実装する必要がなくなり、開発効率が向上します。

データベース管理システム (DBMS): DBMSはデータベースの作成、操作、管理を行うソフトウェアです。リレーショナルデータベース(RDBMS)が主流で、SQLという言語を使用してデータの検索や更新を行います。代表的なDBMSには、MySQL、PostgreSQL、Oracle DBなどがあります。

仮想化技術 (VMware, Hyper-V): 仮想化技術は、1つの物理マシン上で複数の仮想マシンを動作させる技術です。これにより、物理資源を効率的に利用し、柔軟なシステム構築が可能になります。VMwareやHyper-Vは仮想化ソフトウェアの一例です。

クラウドコンピューティング: クラウドコンピューティングは、インターネットを介して計算資源(サーバ、ストレージ、アプリケーションなど)を提供するサービスです。AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudが代表的で、企業はこれを利用することで自社でサーバを管理する必要がなくなり、柔軟かつスケーラブルな運用が可能です。

ソフトウェア開発手法 (ウォーターフォール, アジャイル): ソフトウェア開発手法には、ウォーターフォール型とアジャイル型があります。ウォーターフォール型は、要件定義からテストまでを順次進める伝統的な開発手法で、変更が少ないプロジェクトに適しています。アジャイル型は、反復的な開発を行い、頻繁にフィードバックを取り入れる手法で、変化が予想されるプロジェクトに適しています。

3. ネットワーク関連の詳細説明

TCP/IP (Transmission Control Protocol/Internet Protocol): TCP/IPは、インターネットを支える基本的な通信プロトコルスイートです。TCPは、信頼性の高いデータ転送を実現し、データが正確な順序で到達することを保証します。IPは、パケットを目的地に届けるためのルーティングを行います。このプロトコルスイートは、インターネットのほとんど全ての通信に使用されており、ネットワーク層とトランスポート層に相当します。

LAN/WAN (ローカルエリアネットワーク/ワイドエリアネットワーク): LANは、限られたエリア内(家庭やオフィス内)でのネットワークを指し、デバイス間の高速で低遅延な通信が特徴です。WANは、広域にわたるネットワーク(異なる都市や国間)を指し、インターネットが代表的な例です。WANはLANに比べて遅延が大きく、通信速度も制限されることが多いです。

ルータ/スイッチ: ルータは、異なるネットワーク間でデータパケットを転送するデバイスで、ネットワーク層(レイヤ3)で動作します。スイッチは、同一ネットワーク内のデバイス間でデータを転送するデバイスで、データリンク層(レイヤ2)で動作します。ルータはIPアドレスを使ってパケットをルーティングし、スイッチはMACアドレスを使ってフレームを転送します。

DNS (Domain Name System): DNSは、ドメイン名(例:www.example.com)をIPアドレス(例:192.0.2.1)に変換するためのシステムです。これにより、ユーザーは覚えやすいドメイン名を使ってウェブサイトにアクセスできるようになります。DNSはインターネット上の「電話帳」の役割を果たしています。

ファイアウォール: ファイアウォールは、ネットワークのセキュリティを確保するために、許可されたトラフィックのみを通過させ、不正なアクセスや攻撃を遮断するデバイスやソフトウェアです。ネットワーク層またはトランスポート層で動作し、パケットフィルタリングやステートフルインスペクションなどの技術を用いています。

VPN (Virtual Private Network): VPNは、インターネットなどの公衆ネットワーク上に仮想的な専用ネットワークを構築し、安全な通信を確保する技術です。これにより、リモートから社内ネットワークに安全にアクセスすることが可能になります。暗号化されたトンネルを通じてデータが転送されるため、盗聴や改ざんのリスクが低減されます。

4. セキュリティ関連の詳細説明

暗号化 (Encryption): 暗号化は、データを第三者が解読できないように変換する技術です。データが暗号化されると、対応する鍵を持つ者のみがそのデータを復号できます。対称鍵暗号(同じ鍵で暗号化と復号を行う)や公開鍵暗号(異なる鍵で暗号化と復号を行う)があり、SSL/TLSやVPNなどで広く使用されています。

認証 (Authentication): 認証は、システムがユーザーやデバイスの正当性を確認するプロセスです。一般的な方法として、パスワード、バイオメトリクス(指紋、顔認証)、スマートカード、二要素認証(2FA)などがあります。認証によって、不正アクセスを防ぎ、システムのセキュリティを高めることができます。

脆弱性 (Vulnerability): 脆弱性は、システムやソフトウェアに存在するセキュリティ上の欠陥で、攻撃者に悪用される可能性があります。脆弱性が悪用されると、システムが侵害され、データが漏洩したり、機能が停止したりするリスクがあります。脆弱性の発見と修正はセキュリティの重要な側面です。

マルウェア (Malware): マルウェアは、悪意のあるソフトウェアの総称で、ウイルス、トロイの木馬、ランサムウェアなどが含まれます。マルウェアは、システムに侵入してデータを破壊したり、情報を盗んだり、システムを乗っ取ったりする目的で使用されます。アンチウイルスソフトウェアやファイアウォールによる対策が必要です。

脅威モデル (Threat Model): 脅威モデルは、システムに対する潜在的なセキュリティリスクを特定し、これに対する対策を計画するプロセスです。脅威モデルは、システムの資産、潜在的な攻撃者、攻撃手法を評価し、適切な防御策を設計するための基本となります。

ゼロトラストセキュリティ (Zero Trust Security): ゼロトラストセキュリティは、「内部ネットワークは信頼できない」という前提に基づき、全てのアクセスリクエストを検証するセキュリティモデルです。これにより、内部からの攻撃や認証されたユーザーによる不正アクセスを防止します。すべての通信が常に監視・検証されることが特徴です。

5. データベース

リレーショナルデータベース (RDBMS: Relational Database Management System): リレーショナルデータベースは、データをテーブル形式で管理し、行と列によってデータを構造化するデータベースシステムです。各テーブルは関連するデータの集合を表し、主キーや外部キーを使用してテーブル間の関係を管理します。代表的なRDBMSには、MySQL、PostgreSQL、Oracle Databaseなどがあります。

SQL (Structured Query Language): SQLは、リレーショナルデータベースを操作するための標準言語です。データの検索、挿入、更新、削除を行うためのクエリ言語であり、データベース管理者や開発者がデータベースと対話するために使用します。SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEなどの基本的なコマンドを含みます。

正規化 (Normalization): 正規化は、データの冗長性を減らし、一貫性を保つためにデータベースのテーブルを設計する手法です。これにより、データの重複が防止され、データの整合性が保たれます。第一正規形(1NF)から始まり、第三正規形(3NF)やボイスコッド正規形(BCNF)までの段階があります。

インデックス (Index): インデックスは、データベース内の特定のデータを高速に検索するためのデータ構造です。インデックスを作成することで、検索クエリのパフォーマンスを大幅に向上させることができますが、インデックスを多用するとデータの挿入や更新のパフォーマンスが低下する可能性もあります。

トランザクション (Transaction): トランザクションは、データベースにおける一連の操作をひとまとめにして処理する単位です。トランザクションは、ACID特性(Atomicity, Consistency, Isolation, Durability)を満たすことで、データの整合性を保ちながら一貫した処理を行います。トランザクションが途中で失敗した場合、データベースは元の状態にロールバックされます。

NoSQLデータベース: NoSQLは、リレーショナルデータベースとは異なる構造を持つデータベースで、キー-バリュー型、ドキュメント型、グラフ型などのさまざまな形式が存在します。NoSQLデータベースは、スケーラビリティや柔軟なデータモデリングが求められる大規模な分散システムに適しています。MongoDBやCassandraが代表例です。

6. アルゴリズムとデータ構造

アルゴリズム (Algorithm): アルゴリズムは、特定の問題を解決するための手順や処理の流れを定義したものです。アルゴリズムは、その効率性を評価するために、時間計算量と空間計算量(ビッグO記法で表される)を考慮します。基本的なアルゴリズムには、ソート(バブルソート、クイックソート)、検索(二分探索、線形探索)、グラフアルゴリズム(ダイクストラ法、幅優先探索)などがあります。

データ構造 (Data Structure): データ構造は、データを効率的に格納・管理・アクセスするための方法を提供します。基本的なデータ構造には、配列、リンクリスト、スタック、キュー、木、ヒープ、グラフなどがあります。データ構造を適切に選択することで、アルゴリズムの効率を最大化することが可能です。

スタック (Stack) とキュー (Queue): スタックは、LIFO(Last In, First Out)の原則に基づくデータ構造で、後から入れたデータを先に取り出します。スタックは再帰処理や逆ポーランド記法での計算に利用されます。キューは、FIFO(First In, First Out)の原則に基づくデータ構造で、先に入れたデータを先に取り出します。キューは、タスクのスケジューリングやバッファリングに使用されます。

ツリー構造 (Tree Structure): ツリーは、階層的なデータを表すためのデータ構造で、ルートノードから始まり、子ノードに分岐していきます。特に、二分探索木(Binary Search Tree)は、ノードを左と右の子ノードに分け、効率的なデータ検索を可能にします。バランスされた木(AVL木や赤黒木)は、挿入や削除時に木がバランスを保つように調整されるため、検索性能が一定に保たれます。

グラフ (Graph): グラフは、ノード(頂点)とそれを結ぶエッジ(辺)から構成されるデータ構造です。グラフは、ネットワークの構造や関係性を表すのに使用され、探索アルゴリズム(DFSやBFS)、最短経路アルゴリズム(ダイクストラ法、ベルマン-フォード法)などが利用されます。グラフは、向きのあるグラフ(有向グラフ)と向きのないグラフ(無向グラフ)に分類されます。

7. 情報システム開発

ウォーターフォールモデル (Waterfall Model): ウォーターフォールモデルは、ソフトウェア開発プロセスにおいて、各工程が順序立てて進行する直線的なアプローチです。要件定義から始まり、設計、実装、テスト、リリース、保守といったフェーズが明確に分かれています。後戻りが難しいため、要件が最初にしっかりと定義されているプロジェクトに適しています。

アジャイル開発 (Agile Development): アジャイル開発は、ソフトウェアを迅速にリリースし、ユーザーのフィードバックを反映しながら進める反復型の開発手法です。スプリントと呼ばれる短期間の反復を通じて、小さな機能単位での開発・リリースを繰り返します。代表的なアジャイルフレームワークには、ScrumやKanbanがあります。

スパイラルモデル (Spiral Model): スパイラルモデルは、ウォーターフォールモデルとプロトタイプモデルの利点を組み合わせた開発手法です。開発プロセスを複数の反復的なサイクル(スパイラル)に分け、各サイクルで計画、リスク分析、エンジニアリング、評価の4つのフェーズを繰り返します。リスク管理に重点を置き、プロジェクトの進行とともに詳細な仕様を確定します。

プロトタイピングモデル (Prototyping Model): プロトタイピングモデルは、ユーザーや顧客の要求を具体化するために、初期段階でプロトタイプ(試作モデル)を作成し、そのフィードバックを基に最終システムを構築する手法です。これにより、ユーザーのニーズにより近い製品を開発できますが、プロトタイプの作成にかかるコストが増える可能性があります。

Vモデル (V-Model): Vモデルはウォーターフォールモデルの拡張版で、開発とテストが対になった構造を持っています。各開発フェーズに対応するテストフェーズが存在し、例えば、要件定義フェーズに対応するのは受け入れテスト、設計フェーズに対応するのはシステムテストといった具合です。これにより、品質管理が徹底されます。

8. プロジェクトマネジメント

WBS (Work Breakdown Structure): WBSは、プロジェクトをより小さな作業単位に分割し、全体のタスクを階層的に整理する手法です。これにより、プロジェクト全体の見通しが良くなり、各タスクの進捗管理が容易になります。また、タスクの明確化によって、責任の所在やリソースの割り当てが明確になります。

ガントチャート (Gantt Chart): ガントチャートは、プロジェクトの進捗を視覚的に管理するためのツールです。各タスクの開始日と終了日を棒グラフ形式で表示し、プロジェクト全体のタイムラインを把握するのに役立ちます。これにより、タスクのスケジュール管理やリソースの調整が容易になります。

クリティカルパス法 (CPM: Critical Path Method): クリティカルパス法は、プロジェクト内のタスクを最短で完了するための重要なルートを特定する手法です。クリティカルパスに含まれるタスクは、遅延するとプロジェクト全体の遅延につながるため、重点的に管理する必要があります。この手法を用いることで、スケジュールの調整やリスク管理が行いやすくなります。

PERT (Program Evaluation and Review Technique): PERTは、プロジェクトのタスクの進行を分析し、最短、最長、最も可能性の高い完了時間を予測するための手法です。これにより、プロジェクトのスケジュールを予測し、不確実性を考慮した計画を立てることができます。PERTチャートは、タスク間の依存関係を示すネットワーク図としても使用されます。

リスク管理 (Risk Management): リスク管理は、プロジェクトにおける潜在的なリスクを特定し、そのリスクを評価し、対策を講じるプロセスです。リスクが発生した場合に備えて、対応策を事前に準備することで、プロジェクトの成功率を高めます。リスク管理には、定性的リスク分析と定量的リスク分析が含まれます。

プロジェクトスコープ管理 (Scope Management): プロジェクトスコープ管理は、プロジェクトの範囲(スコープ)を定義し、その範囲内でプロジェクトを進めるためのプロセスです。スコープが明確でないと、プロジェクトの進行中に追加の要求や変更が発生し、予算やスケジュールに影響を及ぼす可能性があります。スコープクリープ(範囲の拡大)を防ぐために、変更管理プロセスが重要です。

9. サービスマネジメント

ITIL (Information Technology Infrastructure Library): ITILは、ITサービス管理のベストプラクティスを体系化したフレームワークです。組織が提供するITサービスの設計、運用、管理に関するガイドラインを提供し、サービスの品質を向上させます。ITILには、インシデント管理、変更管理、リリース管理などのプロセスが含まれ、効率的なITサービスの提供を支援します。

SLA (Service Level Agreement): SLAは、サービス提供者と顧客の間で合意されたサービスレベルを定義する契約です。サービスの品質、可用性、対応時間など、特定のパラメータが記載されており、SLAに基づいてサービスの評価や改善が行われます。SLAは、顧客満足度を維持し、提供されるサービスの品質を保証するための重要な要素です。

インシデント管理 (Incident Management): インシデント管理は、ITサービスの中断やサービスの品質低下に対処するためのプロセスです。迅速な復旧と影響の最小化を目指し、インシデント発生時に問題を特定し、解決策を実行することを重視します。これにより、サービスの継続性が維持され、ユーザーの業務が円滑に進行します。

変更管理 (Change Management): 変更管理は、ITサービスにおける変更を計画的に管理し、サービスの安定性や品質に与える影響を最小限に抑えるプロセスです。変更のリスクを評価し、適切な手順で実施することで、システムの中断や障害の発生を防ぎます。

問題管理 (Problem Management): 問題管理は、インシデントの根本原因を特定し、再発防止策を講じるプロセスです。これにより、同様のインシデントが再発する可能性を減らし、サービスの品質向上を図ります。問題管理は、インシデント管理と連携して機能し、継続的な改善を推進します。

10. 経営戦略

経営戦略 (Business Strategy): 経営戦略は、企業が持続可能な競争優位性を築き、成長を達成するための長期的な計画を指します。市場分析、競争分析、資源配分などを通じて、企業のビジョンや目標を実現するための具体的な戦略が策定されます。例えば、コストリーダーシップ戦略や差別化戦略が代表的なアプローチです。

SWOT分析 (SWOT Analysis): SWOT分析は、企業の強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)を分析する手法です。この分析を通じて、企業が直面する内外の状況を把握し、経営戦略の策定に役立てます。SWOT分析は、戦略的な意思決定を支援するための基本的なツールです。

システム戦略 (System Strategy): システム戦略は、企業のビジネス戦略を支えるために、情報システムをどのように活用するかを計画することです。これには、ITインフラの整備、アプリケーションの導入、デジタル変革などが含まれます。システム戦略は、企業の競争力を高めるために、効率的で柔軟なIT環境を構築することを目的としています。

BPR (Business Process Reengineering): BPRは、業務プロセスを根本的に再設計し、効率性や生産性を大幅に向上させるための手法です。これにより、コスト削減や品質向上を図り、競争力を強化します。BPRは、既存の業務プロセスに対する徹底的な見直しと革新を求めるアプローチです。

KPI (Key Performance Indicator): KPIは、企業の戦略目標の達成度を測定するための指標です。特定の活動の成果を数値化し、進捗状況を把握するのに役立ちます。KPIは、戦略的な目標を定量的に評価し、改善の必要性を判断するために重要です。

11. 法務

著作権 (Copyright): 著作権は、創作者がその作品を独占的に使用できる権利を指します。ソフトウェア、文章、音楽、映像など、創作物が対象となります。著作権の保護期間は一般的に著作者の死後70年とされており、この期間内は著作者またはその許諾を受けた者だけが作品を複製、配布、公開、改変する権利を持ちます。IT分野では、ソフトウェアのライセンス形態やオープンソースの利用に関する法的知識が重要です。

特許権 (Patent): 特許権は、発明者に対してその発明を独占的に使用する権利を一定期間与えるものです。特許を取得することで、他者がその技術を無断で使用することを防ぐことができます。特に、IT分野での新しいアルゴリズムやハードウェアの設計などは特許の対象となることが多いです。特許権は出願から20年間保護されます。

商標権 (Trademark): 商標権は、商品やサービスを他と区別するための文字、図形、記号などを保護する権利です。例えば、企業のロゴやブランド名が商標権に該当します。商標権を取得することで、他者が同一または類似の商標を使用して商品やサービスを提供することを防ぐことができます。IT業界では、ソフトウェアの名称やロゴの保護が重要です。

不正競争防止法 (Unfair Competition Prevention Act): 不正競争防止法は、企業間の公平な競争を保護するために、他者の商品やサービスを模倣したり、営業秘密を不正に取得したりする行為を禁止する法律です。例えば、企業が他社の技術情報やノウハウを不正に利用して利益を得ることを防ぐための法的枠組みが提供されています。IT分野では、ソフトウェアのリバースエンジニアリングや営業秘密の保護が関わってきます。

個人情報保護法 (Act on the Protection of Personal Information): 個人情報保護法は、個人情報の適切な取り扱いを確保するための法律です。企業や団体が収集した個人情報の利用、管理、第三者提供について規定し、個人のプライバシーを保護します。特に、IT企業が運営するウェブサイトやアプリケーションにおいて、ユーザーの個人情報をどのように取り扱うかが重要な課題となります。

労働法 (Labor Law): 労働法は、労働者の権利と雇用者の義務を規定する法律です。労働時間、賃金、安全衛生、解雇規定などが含まれます。IT業界では、過労や長時間労働が問題となることがあり、これらを法的にどう扱うかが重要です。また、リモートワークやフリーランスに関連する労働法も最近の課題です。

コンプライアンス (Compliance): コンプライアンスは、企業が法律や規制を遵守するだけでなく、倫理的な行動を行うことを指します。IT企業では、データの取り扱いやライセンスの適正使用、消費者保護など、多岐にわたる分野でのコンプライアンスが求められます。これにより、企業の信頼性が向上し、リスクが低減します。

  • URLをコピーしました!

COMMENT

コメントする

目次