当てはまると危険?技術士二次試験で後悔したこと5つと教訓5つ

技術士二次試験は、平均合格率が12%程度と非常に難関な試験です。

私は令和5年度に晴れて機械部門の技術士となりましたが、4回の不合格を経験しました…!

4回の不合格で消費した時間は延べ約300時間になるでしょうか。

300時間もあったら、1週間海外旅行に行けるし、副業を立派に始められる…。

そんな多くの時間を費やして後悔した5つのことを紹介します。

これから受験する皆様は、私が費やした300時間を横目に、立派な技術士になってください!

技術士二次試験で後悔したこと5つと教訓5つ

技術士二次試験で後悔したこと5つ
 1. 試験を神聖視しすぎた
 2. 合格する戦略を立てていなかった
 3. 独りよがりに対策してしまった
 4. 余裕が無いのに受験してしまった
 5. 技術士と会っていなかった

技術士二次試験での教訓5つ
 1. 技術士はただの国家資格なので対策すれば受かる
 2. やみくもな努力よりも戦略が大切
 3. 独りで悩まず有識者の知恵をかりる
 4. 余裕を作って無理なく受験する
 5. 技術士に会って技術士像を明確にする

目次

技術士二次試験で後悔したこと5つ

技術士二次試験で後悔したこと5つ

1. 試験を神聖視しすぎた
2. 合格する戦略を立てていなかった
3. 独りよがりに対策してしまった
4. 余裕が無いのに受験してしまった
5. 技術士と会っていなかった

後悔1 試験を神聖視しすぎた

後悔したこと1つ目・・・それは技術士二次試験を神聖視しすぎて、ムダに合格を遠ざけたことです。

技術士はエンジニア系の国家資格で最高峰・・・

合格率は12%程度であり最難関・・・

合格者の平均年齢は42才でマネジメント力が必要・・・

そのような資格の位置づけや統計データを見て、どこか技術士二次試験におびえていました

まだ32才の自分が合格できるのか。部下の指導経験はあまり無い。筆記試験の問題が難しく見えて何を書き始めたら良いか分からない。コミュニケーションやリーダーシップも自信がない。周りの同僚や先輩方の方が技術士にふさわしいように思える・・・

このように自信がない部分が膨らんでいき、「合格したらいいなあ」「憧れだけど無理かな」と受験したのを思い出します。

「憧れ」になってしまうと、手に入れることが難しい。アイドルに憧れても、同じ立ち位置に立てなければ、結婚は難しいのと同じなのかなと思いました。

今思い返すと、必要以上に試験を神聖視し、合格から遠ざかっていたと反省します。

後悔2 合格する戦略を立てていなかった

後悔したこと2つ目・・・それは合格する戦略を立てずムダに時間を浪費ことです。

さて、技術士二次試験を受けよう!と意気込み、初年度は新技術開発センターの講座を申し込みました。

とりあえず長年実績のあるところで、授業と添削を受ければ試験が分かるだろう!

という具合で意気込んで授業と添削を受けたのはよかったですが、受講してみて現実を痛感します。

  • キーワードの練習をなんとなく積んだものの使えない…
  • 合格レベルの答案を作るのに時間がかかりすぎる…
  • あらゆるテーマで出題されても対応できないと…
  • 添削を受けたのが遅いから本番まで間に合わない…

ということで、慌てて対策を進めたものの、本番の論文評価はC判定・B判定と惨敗。

Ⅱ-1の1枚論文対策で時間を使いすぎて、配点が大きい3枚論文の対策が間に合いませんでした。

どんな講座を受講するか、自分に合った講座なのか、戦略を考える必要がありました。

後悔3 独りよがりに対策してしまった

後悔したこと3つ目・・・それは独りよがりに対策してしまい、人から評価されなかったことです。

初年度に新技術開発センターを受講し、試験のノウハウをすべて知ったつもりでした。

  • 1年目は、論文を書き上げる時間が無かったから落ちたんだ
  • 時間をかけて満足する論文を積めばきっと合格する
  • 3枚論文まで対策が間に合えば絶対合格できる

こんな根拠のない自信を持ちながら、2年目は独学で受験しました。

しかし、結果はACA(B)判定と惜しくも不合格となりました。

ここでA判定を取れたことに自信を持ち、3回目の受験は少し油断して受験しました。

時間に余裕をもって9枚の論文を書きあげ、見直す時間もありました。

しかし残念ながら、結果はCBB判定となり、惨敗します。

不合格になった理由がしばらく分からず、呆然としてしまいました。

2回目と3回目の受験は。慢心と油断から独りよがりに勉強すると、方向性を見誤る。技術士から評価される論文になっていなかったのが、敗因でした。

後悔4 余裕が無いのに受験してしまった

後悔したこと4つ目・・・それは余裕が無いのに受験してしまい、実力を発揮できなかったことです。

技術士二次試験を受験しようという人は、職場でも戦力となるエンジニアが多いのではないでしょうか?

私も技術士を受験した当初は、とにかく仕事で多忙で、勉強する時間がありませんでした。

20時まで仕事をするのは日常で、高負荷になると22時まで働いたり、土曜日に出勤したりでした。

結婚と同居というイベントもありながら、仕事に打ち込んでいたため、とにかく勉強時間がありません。

それでも30才前後という若さのおかげか、睡眠時間を削って、気合と根性で机に向かいました。

しかし、なぜかいつも気合が空回りしてしまいます。

  • 仕事の重要な局面でいつも時間ギリギリになってしまう
  • いつも忙しく働いているのに成果を実感できない
  • 計画を練ったり成果をまとめる時間がない
  • 結果的にやっつけ仕事が増えてしまう

こんな状況が続いていては、技術士に必要な資質能力であるマネジメントリーダーシップが不十分です。

忙しい職場にいると仕方がないこともありますが、そこに身を置いたのは自分の責任でした。

後悔5 技術士と会っていなかった

後悔したこと5つ目・・・それは技術士と会っておらず技術士像が不明確だったことです。

皆さんの周りには、技術士がいるでしょうか?

近くや職場に技術士がいる、という人は、技術士とはどんな人か?イメージがつかめます。

しかし、私の周りには技術士がいませんでした。

正確には同じ製作所の中に技術士がいたのですが、同期の先輩が技術士に合格した!という噂を聞いたときには3回不合格を味わった後でした。

技術士がいなければ、合格のコツを聞くのが難しいです。

技術士に合格のコツを聞いたところ、次のような意見をもらえました。

  • 社内の技術士講師に毎週論文添削を受けている
  • 模擬筆記試験、模擬口頭試験は必須だと思う
  • 日頃からコンピテンシーの諮問に応えられるよう行動を改めている
  • 電験1種,2種,3種など既に他の資格を取得済みで技術士は総仕上げとして受けている

なんと毎週論文添削を受けるとは、答案を書くペースも早いし、講師の負荷も大きい。

時間的にも予算的にも気が引けて、毎週論文添削を受けるなど、それまで想像もできませんでした。

自分は、他の資格も取っておらず、技術士を受験する段階から大きな差が付いていることを知りました。

技術士二次試験での教訓5つ

このように、技術士二次試験で多くの後悔を持つことになりました。

辛くも5回目の受験で合格できましたが、振り返ってみると、後悔の数だけ教訓があります。

ひねりだしたので、皆様の参考になればいいなあと思います。

技術士二次試験での教訓5つ

1. 技術士はただの国家資格なので対策すれば受かる
2. やみくもな努力よりも戦略が大切
3. 独りで悩まず有識者の知恵をかりる
4. 余裕を作って無理なく受験する
5. 技術士に会って技術士像を明確にする

教訓1 技術士はただの国家資格なので対策すれば受かる

後悔1. 試験を神聖視しすぎた
→技術士はただの国家資格なので対策すれば受かる

一つ目の教訓は、技術士はただの国家資格だから、正確に対策すれば受かるということです。

学歴が無ければ受からないとか、20代の若手には無理とか、仕事で大きな成果を出していなければ駄目とか、そんなことはないと思いました。

合格率は確かに低いし、論文や口頭試験は、配点が分かりにくい。

でもマーク式の試験と同様、明確な評価基準があって、評価基準を上回れば合格できると感じました。

▼学歴に自信がなくても上水道部門/総監部門の技術士になったゴンさん。Xのスペースでのお話を聞き、力を貰いました。

教訓2 やみくもな努力よりも戦略が大切

後悔2. 合格する戦略を立てていなかった
→やみくもな努力より戦略が100倍大切だった

2つ目の教訓は、やみくもに努力を重ねることより、戦略を考えることが大切だということです。

戦略とは、目標に到達するための具体的な方策です。

例えば、「2年後に技術士に合格する」という目標を立てます。

すると戦略は、初めの3ヶ月で技術士試験の概要を把握して、レベルアップのための他の資格受験計画を立てる。

次の9ヶ月で専門領域とマネジメント系の資格を1つずつ取得し、残り1年で技術士試験勉強を行う。

申込書の提出2ヶ月前から毎週添削を受けて、申込書・筆記論文・口頭試験を徹底対策する。

指導を受ける人は、社内の先輩技術士にあらかじめお願いしておく。

無理なら、添削を受けるための資金を用意しておく。

このような戦略が考えられます。

▼研究された戦略で一発合格した小松さん。Youtubeでも対談させていただきました。

教訓3 独りで悩まず有識者の知恵をかりる

後悔3. 独りよがりに対策してしまった
→独りで悩まず有識者の知恵をかりる

3つ目の教訓は、独りよがりの対策より、有識者の知恵をかりることが大切だということです。

ここで重要なのは、「すべて教えてもらう」ではなく、「知恵をかりる」という点だと思いました。

受動的にすべて教えてもらうのではなく、主体的に教えをあおぐ。行動の主導権は自分です。

技術士に教えてもらうと、添削でけちょんけちょんにされることもありました。

独りで勉強するよりもキツかったですが、添削を受けたことで合格に圧倒的に近付きまいた。

まさに、技術士アミューズメントパークの、ファストパス!

技術士の受験は、行列を150分待つことはありませんが、勉強法を誤ると合格が1年待ちになることも…。

厳しい赤ペン指導もアミューズメントの一種と思い楽しんだ人が、技術士なのではないでしょうか。

▼技術士は一発合格、Xのフォロワーは2万人超えのしぶちょーさんのコメントです。

教訓4 余裕を作って無理なく受験する

後悔4. 余裕が無いのに受験してしまった
→余裕を作って無理なく受験する

4つ目の教訓は、余裕が無いなか根性で受験するよりも、余裕を作って無理なく受験することが大切だということです。

私はどちらかと言えば、使命感が強く、どんな仕事も抱え込んでしまうタイプでした。

仕事も家事も育児も全力!と意気込んだあまり、第1子が生まれた時に努力の限界を感じました。

そこで、仕事で重要なポストから外してもらい、好きな職種を諦め時間のゆとりを優先しました。

もちろん仕事の役割を変えてもらうのは簡単ではなく、私の場合は医師から診断書をいただき職場が応じる形となりました。

私は、心身に悪影響が出ても、がんばって仕事してしまう人なんだなと痛感しました。

結局異動という形となりますが、激務に慣れた自分にとって、人並みの環境は天国でした。

残業をやめて育児と家事の時間を増やすと、心のゆとりが生まれて、自然と技術士の勉強も捗りました。

教訓5 技術士と会って技術士像を明確にする

後悔5. 技術士と会っていなかった
→技術士と会って技術士像を明確にする

5つ目の教訓は、技術士と合わずに受験するよりも、技術士と会って技術士像を明確にすることが大切だということです。

技術士になったら、何がしたいですか?

どんな技術士になりたいですか?

このように口頭試験で聞かれる前から、技術士にふさわしい行動を知り、実践する必要がありました。

とは言っても、「必要がある」と知っているだけでは、私はモチベがわかず動けませんでした。

そんな時、社内でしかも近くに技術士がいることを知り、指導をお願いしました。

その際、驚きのコメントをもらいます…!「指導料は要らないです。技術士になったあと後進の指導で返してください」と…!

なんと私の心が汚れていたのか。指導してくださる先生は、報酬よりも後進や自身の成長を優先していると知りました。

毎週添削していただいたので、指導料を払うとすれば30万円とか40万円が妥当だと思います。

そんな報酬よりも、大切にしているマインドがあるのが、技術士なんだと悟りました。

もちろん、色々な技術士がいるので、高い報酬をもらって然るべきと考える人も当然います。

人の数だけ技術士像が確かにあり、その技術士像になりたい、近付きたいと思ってから私は覚悟が決まりました。

▼海外でも仕事に精力的な技術士shuさんのコメントです。

https://twitter.com/hugo_syu/status/1770055094727577652

まとめ

技術士二次試験で後悔したこと5つと教訓5つ

技術士二次試験で後悔したこと5つ
 1. 試験を神聖視しすぎた
 2. 合格する戦略を立てていなかった
 3. 独りよがりに対策してしまった
 4. 余裕が無いのに受験してしまった
 5. 合格後の姿をイメージしなかった

技術士二次試験での教訓5つ
 1. 技術士はただの国家資格なので対策すれば受かる
 2. やみくもな努力よりも戦略が大切
 3. 独りで悩まず有識者の知恵をかりる
 4. 余裕を作って無理なく受験する
 5. 合格後の姿を具体的にデザインする

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