技術士二次試験の概要 スケジュール、科目、受験資格、受験申込書、筆記試験、口頭試験をざっくり説明

こんな方に読んで欲しい

技術士二次試験の試験全般について、内容を簡単に把握したい

スケジュール、科目、出題範囲、受験資格をざっくり把握したい

受験申込書、筆記試験、口頭試験がどんなものか全く知らないので知りたい

技術士という資格は知っているが、試験がどんな形式か把握したい方はいると思います。

試験については、日本技術士会の公式HPを見れば情報を手に入れる事ができます。

但し色々なリンクや添付資料をたどって、必要な情報を手に入れる必要があります。

もちろん貪欲に情報を取りにいけば問題無いのですが、ざっくり簡単に把握したいニーズもあります。

そこで本記事では2次試験を3回受験した経験から、最新かつ厳選した二次試験の情報をお届けします。

具体的には、スケジュール、科目、受験資格、受験申込書、筆記試験、口頭試験を説明します。

【受験申込書】
✔4月に提出し、主に業務経歴を記載する
✔口頭試験の合否審査に含まれる

【筆記試験】
✔600字原稿用紙を1日で9枚書き上げる
✔合格率は15%程度と非常に難関
✔7月に試験が有り、合格発表は10月下旬

【口頭試験】
✔20分間、複数人の面接官から面接を受ける
✔合格率は80%程度と高め
✔12月~1月に試験があり、筆記試験の合格者のみ受験する

目次

技術士二次試験のスケジュール

受験申込書提出:4月中旬
申込書提出に間に合うように、3月中に申込書の内容を作成しましょう。

筆記試験:7月
受験申込書の提出が終わったら、全力で筆記試験の準備をしましょう。

口頭試験:12~1月
筆記試験合格発表後準備をしていては、対策に余裕が無いです。筆記試験で手応えを感じたら口頭試験の準備を始めましょう。

技術士二次試験の年間スケジュールはおおよそこの通りです。

令和5年度については、日本技術士会より、この通りスケジュールが決まっています。

受験申込書配布期間令和6年3月25日(月)~4月15日(月)
受験申込受付期間令和6年4月1日(月)~4月15日(月)
筆記試験日
・総合技術監理部門の必須科目
令和6年7月14日(日)
筆記試験日
・総合技術監理部門を除く技術部門
・総合技術監理部門の選択科目
令和6年7月15日(月・祝)
筆記試験合格発表令和6年10月
口頭試験(筆記試験合格者のみ)令和6年11月~令和7年1月のうちの
あらかじめ受験者に通知する日
口頭試験合格発表令和7年3月
受験申込書配布期間令和6年3月25日(月)~4月15日(月)
受験申込受付期間令和6年4月1日(月)~4月15日(月)
筆記試験日
・総合技術監理部門の必須科目
令和6年7月14日(日)
筆記試験日
・総合技術監理部門を除く技術部門
・総合技術監理部門の選択科目
令和6年7月15日(月・祝)
筆記試験合格発表令和6年10月
口頭試験(筆記試験合格者のみ)令和6年11月~令和7年1月のうちの
あらかじめ受験者に通知する日
口頭試験合格発表令和7年3月

口頭試験まで進めば、1年を通じて技術士試験に関わることになります。

勉強時間を1年間と考えると、申込書提出4月の1年前程から、勉強を始めるスケジュールとなります。

科目、出題範囲

技術士二次試験の試験科目は、以下の通り全21種類に及びます。

そして、各部門から更に「選択科目」が分かれます。

例えば、機械部門の選択科目は全6種類あります。

他の部門については、日本技術士会のホームページからご確認下さい。

受験資格

技術士二次試験を受験するためには、下図の緑枠、つまり修習技術者である必要があります。

修練技術者となった上で、次のいずれかに該当する方が、二次試験を受験可能です。

【経路1】指導技術士の基で実務経験4年以上
【経路2】職務上の監督者の下での実務経験4年以上
【経路3】実務経験7年以上

参考のため、情報元(日本技術士会のホームページ)を以下の通り引用します。

⑴ 技術士補として技術士を補助したことがある者で、その補助した期間が通算して次に定める期間(⑵の期間を算入することができる。)を超える者。

① 総合技術監理部門を除く技術部門 4年
② 総合技術監理部門 7年

引用元:日本技術士会ホームページ

⑵ 科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価(補助的業務を除く。)又はこれらに関する指導の業務を行う者(注1)の監督(注2)の下に当該業務に従事した者で、その従事した期間が技術士補となる資格を有した後通算して次に定める期間(⑴の期間を算入することができる。)を超える者。

① 総合技術監理部門を除く技術部門 4年
② 総合技術監理部門 7年

(注1) 7年を超える業務経験を有し、かつ受験者を適切に監督することができる職務上の地位にある者。
(注2) 受験者が技術士となるのに必要な技能を修習することができるよう、指導、助言その他適切な手段により行われるもの。

引用元:日本技術士会ホームページ

⑶ 科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価(補助的業務を除く。)又はこれらに関する指導の業務に従事した期間が通算して次に定める期間を超える者。

① 総合技術監理部門を除く技術部門 7年
② 総合技術監理部門 10年

(既に総合技術監理部門以外の技術部門について技術士となる資格を有する者にあっては7年)

なお、⑴~⑶のいずれにおいても学校教育法による大学院修士課程(理科系統のものに限る。)若しくは専門職学位課程(理科系統のものに限る。)を修了し、又は博士課程(理科系統のものに限る。)に在学し、若しくは在学していた者にあっては、2年を限度として、当該期間からその在学した期間を減じた期間とする。

受験申込書

実は、受験申込書を提出する時点で、技術士二次試験の審査が始まっています

受験申込書の内容は、大きく以下の通りです。

受験申込書の中身

①住所や生年月日、受験科目などの基本情報

②技術士二次試験を受験する資格の証明(一次試験の合格証など)

実務経験証明書
→口頭試験での審査対象

業務内容の詳細
→口頭試験での審査対象

受験申込書は4月の限られた間のみ、日本技術士会のホームページから入手可能です。

参考のために、私が記入した受験申込書を、開示可能な範囲で貼り付けます。

①住所や生年月日、受験科目などの基本情報

「試験科目」は後から変更できないので注意してください。

都道府県コードや勤務先コードは受験申込書に説明がありましたので、それほど困らないと思います。

②技術士二次試験を受験する資格の証明(一次試験の合格証など)

技術士二次試験を受験する資格を証明します。

大学院を修了していると、③に該当する事が有りますが、全ての大学・学科が対象ではありません。

③の該当確認は、日本技術士会のページからご確認ください。

次のいずれかが必要(必須)です
①技術士第一次試験合格証明書
②技術士補登録番号及び登録年月日
③文部科学大臣が指定した大学、その他の教育機関における過程及び当該過程の修了年月

③実務経験証明書

続いて実務経験証明書です。口頭試験で経歴を

④業務内容の詳細

▼受験申込書について対策も含め詳しく知りたい方はこちら
技術士二次試験 申込書の書き方のコツ これが口頭試験の合否を分ける>>

筆記試験

筆記試験は「記述形式」です。

600字の原稿用紙を複数枚一気に書き上げます。

正直、時間との戦いです。筆記に慣れていないと、手が痛くて記述が追いつきません。

①筆記試験の実施方法

②筆記試験の合格基準

合格基準は、日本技術士会のホームページから引用します。

得点率にして、60%以上と覚えてOKです。

引用元:日本技術士会HP

口頭試験

①口頭試験の実施方法

① 口頭試験は、筆記試験の合格者に対してのみ行う。

② 口頭試験は、技術士としての適格性を判定することに主眼をおき、筆記試験における記述式問題の答案及び業務経歴を踏まえ実施するものとし、筆記試験の繰り返しにならないよう留意する。

③ 試問事項及び試問時間は、次のとおりとする。なお、試問時間を10分程度延長することを可能とするなど受験者の能力を十分確認できるよう留意する。

令和3年度技術士第二次試験実施大綱から引用
引用元:日本技術士会HP

②合格基準

日本技術士会のホームページから以下の通り引用します。

得点率にして60%以上です。

引用元:日本技術士会HP

▼口頭試験について対策も含め詳しく知りたい方はこちら
技術士二次試験 口頭試験の対策と勉強方法【まとめ】>>

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まとめ

本記事のポイントは以下の通りです。

【受験申込書】
✔4月に提出し、主に業務経歴を記載する
✔口頭試験の合否審査に含まれる

【筆記試験】
✔600字原稿用紙を1日で9枚書き上げる
✔合格率は15%程度と非常に難関
✔7月に試験が有り、合格発表は10月下旬

【口頭試験】
✔20分間、複数人の面接官から面接を受ける
✔合格率は80%程度と高め
✔12月~1月に試験があり、筆記試験の合格者のみ受験する

この記事を読み終えたら、次はいよいよ技術士の核心部分、「コンピテンシー」について学びましょう。

筆記試験や口頭試験で「何を見られているか」を知る重大なヒントです。

技術士に求められる資質「コンピテンシー」はこちらの記事にて説明します。

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