技術士の合格率と難易度が知りたい。
技術士の資格が自分に届きうる資格なのか知りたい
本記事では、技術士試験の合格率と難易度をカンタンに解説します。
一次試験の平均合格率は45%で、難易度は「やや易」
二次試験の平均合格率は10%で、難易度は「難関」
技術士一次試験の難易度はやや易
技術士一次試験の難易度を客観的に示すデータとして、合格率があります。合格率は、技術士会のホームページに掲載されています。
令和3年から直近の6年間での平均合格率は、43.7%です。
他の国家資格の合格率と比べると「高い水準」で、難易度はそれほど高くないと考えます。
私は大学院を修了した後、機械部門と電気部門に合格しましたが、得点率は70~90%あり、少し余裕を感じました。(50%以上で合格)
大学を卒業した方が、ご自身の専門分野を受験するのであれば、過去問を数年分解けば十分でしょう。
参考として、技術士一次試験の合格率データを掲載します。
年度 | 受験者数[人] | 合格者数[人] | 合格率[%] |
---|---|---|---|
平成28 | 17561 | 8600 | 49.0 |
平成29 | 17739 | 8658 | 48.8 |
平成30 | 16676 | 6302 | 37.8 |
令和元 | 13266 | 6819 | 51.4 |
令和2 | 14594 | 6380 | 43.7 |
令和3 | 16977 | 5313 | 31.3 |
技術士一次試験の合格基準は、基礎科目・適性科目・専門科目の全てで50%以上の得点を得ることです。
試験科目 | 合否決定基準 |
---|---|
基礎科目 | 50%以上の得点 |
適性科目 | 50%以上の得点 |
専門科目 | 50%以上の得点 |
全て5者択一なので、当てずっぽうでも20%の正答率があります。
全ての分野を広く勉強せずとも、頻出分野を濃く正当できれば、合格できる可能性は高まります。
技術士二次試験の難易度は「難関」
技術士二次試験の難易度は「難関」「超難関」と言われています。
ではどうして「難関」と言われるか、その理由は以下の通りです。
(1) 受験資格を得る事が難しい
(2) リーダーとしての業務経験が必須
(3) 合格率は10~15%と低い
(4) 合格までの平均受験回数は約4.5回(参考)
(5) 業務の忙しさから受験を断念する
受験資格を得る事が難しい
技術士二次試験の受験資格を得ることが、そもそも難しいです。
技術士二次試験を受験するためには、下図の緑枠、つまり修習技術者である必要があります。
修練技術者となった上で、次のいずれかに該当する方が、二次試験を受験可能です。
【経路1】指導技術士の基で実務経験4年以上
【経路2】職務上の監督者の下での実務経験4年以上
【経路3】実務経験7年以上
リーダーとしての業務経験が必須
技術士二次試験では、リーダーとしての業務経験が必須です。
筆記試験の問題Ⅱ-2では、次のように出題内容が指示されています。
【出題内容】
・・・専門知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき、業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかどうかを問う。
【評価項目】
・・・専門的学識、マネジメント、リーダーシップ、コミュニケーションの各項目
二次試験の合格率は10~15%
技術士二次試験の合格率は、技術士会のホームページに掲載されています。
令和元年度の受験者数と合格率はこの通りです。
分野ごとに差は有りますが、合格率は10%~15%と、かなり低めです。
技術士は、技術系国家資格で最高峰の試験と言われるだけあって、難易度も高いです。
弁護士や弁理士、公認会計士と並ぶ難関国家資格の一つとされているようです。
合格までの平均受験回数は約4.5回(参考)
合格率が低いという事は、1回で合格する人もいれば、何回受験しても合格しない人がいます。
では、平均的な受験者は、合格までに何回程度受験しているのでしょうか?
まずは、セミナー講師の方の意見を確認してみましょう。
合格までの平均受験回数は、約4.5回との意見があります。
※SYUDYingの講座にて、講師の方が感覚で述べた意見です。参考程度にお考え下さい。
▼STUDYingの講座はこちらで紹介しています。
おすすめの勉強方法として、STUDYingの講座を紹介【2022年度合格】>>
続いて、合格率が15%として、機械的に合格率を計算してみます。
合格率15%で受験し続ければ、x回目で合格する確率は以下の通り計算できます。
1回で合格 :15%
2回までに合格:27.8%
3回までに合格:38.6%
4回までに合格:47.8%
5回までに合格:55.6%
6回までに合格:62.3%
合格率が50%を超えるのは、4回から5回にかけてです。
興味深い事に、講師の意見とおおよそ一致しています。
平均的には4.5回受験で合格と考えるのが自然でしょう。
業務の忙しさから受験を断念する
技術士を受ける人は、一定期間以上の業務経験が有り、リーダー的な立場を担う場合が多いです。
業務は多忙を極め、受験申込書を提出しても勉強時間が取れず、受験を諦める人が居ます。
なお、先の合格者数のデータから、次のように言えます。
受験申込書を出しても、1割強は受験していません。
つまり、筆記試験会場に足を運んだ時点で、上位9割弱に入ります。
補足:受験すれば合格率は15%以上?
最後に補足として合格率を考えます。
先ほど、受験申込書を出しても、1割強は受験していないと言いました。
つまり、筆記試験会場に足を運んだ時点で、上位9割弱に入ります。
これは合格率を知る上で何を意味するか?
受験申込した人の合格率は低め。
受験した人の合格率はそれより高い。
例えば令和2年の試験統計から、機械部門の合格率を計算してみます。
- 受験申込した人の合格率は16.1%
- 受験した人の合格率は18.5%
「受験申込した人」「受験した人」で比較すると、合格率にこれだけの違いがあります。
まとめ
一次試験の平均合格率は45%で、難易度は「やや易」
二次試験の平均合格率は10%で、難易度は「難関」
本記事を読んで、技術士試験や、技術士資格に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
私は、技術士試験勉強をキッカケに、仕事力UPや視野の広がりを実感しています。
技術士を目指したおかげで、今では毎日定時帰りをしながら、年間300万円以上金融資産を増やしています。
特に家族と過ごす時間が増え、家族仲が良くなったと実感しています。
その背景から、当ブログでは「技術士を目指す事で」「時間とお金の自由を増やす」をテーマとしています。
皆さんが技術士という資格に興味を持った理由も、時間とお金の自由を増やしたいことが根底にあるかもしれません。
以前Twitterで技術士受験者の正直な志望動機を聞いたところ、半数以上の方が「時間とお金の自由」を第1の動機としていました。
もちろん、実際の技術士口頭試験で、「時間とお金の自由を手に入れたい」言ったら確実に不合格です。
とは言っても、人間というものは本能に逆らえないもので、聞こえが良い動機を考えるより、自分の欲望に向き合った方が実は頑張れるのです。
だから、敢えて私は「教科書に書いてある動機」ではなく、「本能の動機」にこだわります。
そのため、当ブログを読んでいただいた方が、今より時間とお金に自由になれるよう情報発信を続けて参ります。
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それでは、皆様の技術士試験、並びに技術者生活に良き事がありますように。
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