米国技術士一次試験(FE)の難易度
米国技術士一次試験(FE)の標準的な勉強時間が知りたい人
米国技術士一次試験の難易度や勉強時間は、個人差が大きいため、前提条件から考慮が必要。
・米国技術士を受験する日本人が少なく情報が少ない
・頭の良し悪しで、大幅に変わるだろう
このような背景から、本記事では「FE合格した体験」と「日本の技術士一次との比較」から難易度と勉強時間を説明します。
米国技術士一次試験の難易度は、総合的に日本の技術士一次試験と同程度
標準的な大学を卒業し、正しい勉強方法で試験対策した場合の、合格までの勉強時間は、100時間を見込む
米国FEの試験形式と参考書の特徴
勉強時間の話をする前に、FE試験の特徴を掴んでおきます。
項目 | 内容 |
---|---|
試験場所 | テストセンター ピアソンプロフェッショナル (東京、大阪のみ) |
出題形式 | 4肢択一(一部例外あり) |
問題数 | 110問 |
試験時間 | 5時間20分 休憩を1回のみ25分まで可能 休憩中は試験時間を消化しない |
言語 | 英語のみ |
試験の特徴 | ハンドブックと関数電卓を使い 主に計算問題を解く |
FE試験の最大の特徴は、公式やグラフが書かれたハンドブックを使いながら、関数電卓で計算問題を解く点です。
ハンドブックは500ページほどのボリュームがあり、全て英語で記入されています。
試験中は翻訳ソフトなどの使用ができません。
米国技術士一次試験の難易度
総合的に日本の技術士一次試験と同程度
日本・米国の技術士一次試験を取得した経験上、両者の総合的な難易度は同程度だと考えます。
まず、技術力は日本の技術士一次の方が必要です。
日本・米国の技術士一次試験は大学〜大学院入試レベルが出題されますが、米国技術士はHandbook(公式集)が見れる分、公式の暗記が必要ありません。
しかし米国技術士一次は、問題文が全て英語なので、専門用語を含めた幅広い英語力が必要です。
米国技術士は、日本語での参考書や情報が少なく、情報収集力も必要です。
総じて、両者の難易度は同程度です。
合格率は米技術士一次の方が高い
米国技術士一次試験の合格率は約60%、日本技術士一次試験の合格率は約40%です。
技術士一次試験の合格率 | 米国 | 日本 |
---|---|---|
機械(Mechanical) | 65% | 42% |
建築(Civil) | 55% | 37% |
電気(Electrical and Computer) | 64% | 41% |
日本の技術士は、基礎科目・適正科目・専門科目の全てで合格点以上を取る必要があり、合格率は低めです。
米国の技術士は、ハンドブックを参照しながら110問の択一式で合格点以上取ればよく、合格率は高めです。
技術は米国技術士一次試験が易しい
米国・日本の出題レベルに大差なく、ハンドブックを参照できる米国技術士の方が技術的に易しい。
▼米国の技術士一次試験の例(Mechanical)
▼日本の技術士一次試験の専門科目の例(機械部門)
英語力はかなり必要
米国技術士一次試験は、専門用語含め全て英語で出題されるため、英語力が必要です。
▼ハンドブックを読むにも英語力が必要
勉強時間の目安は100時間
米国技術士一次試験FEの一般的な勉強時間の目安は、合計で100時間程度を見込みます。
100時間の内訳は、
学習計画で10時間
申込や手続きで10時間
試験演習で50時間
テキスト復習で30時間
学習計画は10時間
米国技術士一次試験FEの学習計画として、10時間を見込みます。
FEの試験概要は、日本PE・FE試験協議会( JPEC )から以下のとおりとなります。
項目 | 内容 |
---|---|
試験場所 | テストセンター ピアソンプロフェッショナル (東京、大阪のみ) |
出題形式 | 4肢択一(一部例外あり) |
問題数 | 110問 |
試験時間 | 5時間20分 休憩を1回のみ25分まで可能 休憩中は試験時間を消化しない |
言語 | 英語のみ |
試験の特徴 | ハンドブックと関数電卓を使い 主に計算問題を解く |
項目 | 内容 |
---|---|
試験場所 | テストセンター ピアソンプロフェッショナル (東京、大阪のみ) |
出題形式 | 4肢択一(一部例外あり) |
問題数 | 110問 |
試験時間 | 5時間20分 休憩を1回のみ25分まで可能 休憩中は試験時間を消化しない |
言語 | 英語のみ |
試験の特徴 | ハンドブックと関数電卓を使い 主に計算問題を解く |
試験形式を把握したら、申し込みの方法や勉強方法を確認します。
FEは国際資格なので、国内に情報が少なく、web検索を駆使して情報収集します。
申し込みや手続きで10時間
FEの申し込みや手続きで10時間を見込みます。具体的な手続きは以下のステップです。
- 受験条件の確認
- 卒業した大学の成績証明書入手
- 申込書の記載とJPECへの送付
- NCEESからの受験資格OK通知
- NCEESのアカウント登録
- NCEESで試験日を予約
FEは海外サイトへのアカウント登録や、大学の成績証明書を含めた申込書を提出する必要があり、時間がかかります。
試験演習で50時間
想定問題を使った試験演習として、50時間を見込みます。
試験範囲に従い、「NCEES Exam Prep」や「PPE HQ」などで勉強を進めます。
項目 | NCEES Exam Prep | PPI FE Practice Problems | PPE HQ |
---|---|---|---|
表紙 | |||
言語 | 英語 | 英語 | 英語 |
価格 | 35ドル | 約2万円 | 38ドル |
形式 | 紙冊子 | Webサイト | |
問題数 | 100問 | 約450問 (科目差あり) | 800問 |
難易度 | 少し簡単 | 標準的 | 少し難しい |
項目 | NCEES Exam Prep | PPI FE Practice Problems | PPE HQ |
---|---|---|---|
表紙 | |||
言語 | 英語 | 英語 | 英語 |
価格 | 35ドル | 約2万円 | 38ドル |
形式 | 紙冊子 | Webサイト | |
問題数 | 100問 | 約450問 (科目差あり) | 800問 |
難易度 | 少し簡単 | 標準的 | 少し難しい |
テキスト復習で30時間
想定問題の試験演習を補うテキスト復習は、30時間を見込みます。
得点源を逃さないために、日本語のテキストで理解度を高めます。
力学・電磁気学・熱力学など、大学時代の参考書を引っ張り出して思い出します。
他の資格の勉強時間(比較参考)
他の資格と勉強時間を比較してみました。どの資格を取ろうか迷っている人にとっては、参考になると思います。
資格 | 勉強時間 |
---|---|
中小企業診断士 | 1000時間 |
第三種電気主任技術者 | 500~1000時間 |
第二種電気主任技術者 | 600~1000時間 |
第一種電気主任技術者 | 1500時間 |
応用情報技術者 | 200~500時間 |
基本情報技術者 | 50~200時間 |
ITパスポート | 5~100時間 |
1級建築士 | 700~1500時間 |
2級建築士 | 500~700時間 |
1級建築施工管理技士 | 75時間程度 |
2級建築施工管理技士 | 60時間程度 |
1級土木施工管理技士 | 500~700時間 |
2級土木施工管理技士 | 50~300時間 |
まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。記事のまとめを再掲します。
米国技術士一次試験の難易度は、総合的に日本の技術士一次試験と同程度
標準的な大学を卒業し、正しい勉強方法で試験対策した場合の、合格までの勉強時間は、100時間を見込む
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