プロジェクトマネジメントとは何?PMP取得者が解説

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プロジェクトマネジメントを勉強する本や勉強方法があれば知りたい

プロジェクトマネジメントと聞いて、何を想像しますか?

なんかよく分からないけど、難しそう…。

管理職が行うことで、自分には関係ないだろう。

でも、皆様の周りには、プロジェクトの成果物が多く存在します。

道路や橋、情報システムや食品チェーン店出店…。

これらはプロジェクトマネジメントを適切に行なって初めてキチンと世の中に投入されます。

本記事では、PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)の資格を持つ私が、プロジェクトマネジメントの概要を説明します。

目次

プロジェクトマネジメントとは(定説)

プロジェクトマネジメント(Project Management)は、特定の目標や成果物を達成するために計画、実行、監視、制御、そして完了させるためのプロセスとスキルを適用する管理アプローチです。プロジェクトマネジメントの目的は、リソース(人、予算、時間、材料など)を効果的に活用し、品質を確保しながら、プロジェクトの成果を達成することです。

以下は、プロジェクトマネジメントの主要な要素とアクティビティです。

  1. プロジェクト計画: プロジェクトの目標とスコープを定義し、リソースとタイムラインを設定します。プロジェクト計画には、ゴールの確立、タスクのスケジューリング、リスク評価、予算設定などが含まれます。
  2. リソース管理: プロジェクトに必要なリソースを確保し、割り当てます。これにはプロジェクトチーム、資金、設備、材料などが含まれます。
  3. プロジェクト実行: プロジェクト計画に基づいて実際の作業を開始し、進捗を監視し、タスクを完了します。コミュニケーションと協力が重要です。
  4. リスク管理: プロジェクトのリスクを評価し、適切な対策を実施してリスクを最小限に抑えます。リスクの予測と管理がプロジェクトの成功に不可欠です。
  5. 監視と制御: プロジェクトの進捗とパフォーマンスを定期的に監視し、調整と制御を行います。問題が発生した場合、適切なアクションを取ります。
  6. 報告とコミュニケーション: ステークホルダーや関係者に対してプロジェクトの進捗状況を報告し、コミュニケーションを円滑に行います。
  7. プロジェクト閉じる: プロジェクトが目標を達成し、成果物が納品されたら、プロジェクトを正式に閉じます。反省とレビューを行い、プロジェクトの学びを次のプロジェクトに適用します。

プロジェクトマネジメントは、さまざまな産業や分野で広く使用され、プロジェクトの成功と効率を向上させるのに役立ちます。また、プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルは、プロジェクトのリーダーシップポジションを果たすことができ、キャリアの成長を支える重要なスキルを持っています。

……さて、ここまでの説明で分かりましたでしょうか?

ここから、わかりやすさ重視で解説します。

プロジェクトマネジメントとは(解釈)

プロジェクトマネジメントとは、プロジェクト(期間と目的が決まった業務)をマネジメント(実行のコントロール)することです。

プロジェクトとマネジメントと別々に説明した方が分かりやすいですね。

定常業務とプロジェクト業務

まず、プロジェクトとは何ぞやという点に答えます。

プロジェクト業務と反対の言葉として、定常業務があります。

定常業務は、毎日決まったことを、一定のやり方でやるような業務です。

定常業務の例として、朝一で行う掃除やミーティング、窓口対応やメール対応、毎月の決算処理などがあります。

定常業務では、大きな目標を持って、予算を使いながら成果を達成するようなことは行いません。

例えば、電話対応の人手が不足するので、チャットボットを導入しよう、などは定常業務の範囲外です。

このように、目標を持って、予算と期日に制約を受けながら成果を達成する業務が、プロジェクト業務です。

プロジェクトの例として、社内の紙資料を廃止する電子システム導入や、新製品開発、道路建設などが当たります。

プロジェクト「マネジメント」とは

プロジェクトは分かった。ではマネジメントとは何を指すのでしょうか?

プロジェクト「マネジメント」とは、プロジェクトが期間内予算内成果を確実に達成できるよう、実行のコントロールをすることです

例えば、カスタマーセンターにて、電話対応の人手が不足するので、チャットボットを導入することを考えます。

まず、プロジェクトの目標を定め、成果(スコープとも言います)を定義します。

目標と成果の例

目標:顧客満足を大きく損ねることなく、電話対応の人手を50人/年削減する

成果:顧客満足のアンケート結果で不満足の回答率20%未満。電話対応の人数を50人削減しても電話待ち遅延時間が1分未満。

このように目指す成果を決めた後、リスクや利害関係者を特定します。

リスクと利害関係者の特定

リスク:災害に伴う通信障害が発生すると、チャットボットが機能しない

利害関係者:カスタマーセンターで受けた顧客要望に対応する営業・製品担当者。電話業者や通信業者。

こんな感じでプロジェクト全体の範囲が見えてきた後、予算や期間を見積もります。

予算や期間の見積もり

予算:チャットボットの外注開発費5000万円など

期間:チャットボット運用開始を6ヶ月後とする

以上が、プロジェクトの計画に相当します。

計画したのち、実行・監視・終結を経てプロジェクトを完了させます。

このような工程の実行をコントロールすることを、(従来型の)プロジェクトマネジメントと言います。

PMのガイドブック:PMBOKとは

プロジェクトマネジメントの概要を説明しましたが、世界中で認知されているPMBOKというガイドブックがあります。

プロジェクトマネジメントを体系的に学ぶなら、PMBOKを理解したい

PMBOK(Project Management Body of Knowledge)は、プロジェクトマネジメントの一般的なベストプラクティスやフレームワークを収録したガイドブックです。PMBOKは、プロジェクトマネジメント分野での標準的なリファレンスとして広く認識されており、プロジェクトマネジメントの専門家やプロフェッショナルによって使用されています。

以下は、PMBOKに関する重要なポイントです:

  1. 知識体系: PMBOKは、プロジェクトマネジメントに関する一般的な知識を体系的に整理し、プロジェクトの計画、実行、監視、制御、閉じるなどの各フェーズに関するベストプラクティスを提供します。
  2. プロセスとプロセスグループ: PMBOKは、プロジェクトマネジメントプロセスを5つのプロセスグループ(開始、計画、実行、監視と制御、終結)と10の知識エリア(スコープ管理、時間管理、コスト管理など)に分類しています。これにより、プロジェクトマネジメントプロセスと関連する知識が詳細に説明されています。
  3. フレームワークとツール: PMBOKは、プロジェクトマネジメントの基本的なフレームワークを提供し、プロジェクトマネージャーがプロジェクトを成功させるために使用できるツールやテクニックについても言及しています。
  4. 更新と改訂: PMBOKは定期的に改訂され、最新のプロジェクトマネジメントのトレンドとベストプラクティスに合わせて更新されます。最新版は、プロジェクトマネジメントのコミュニティに提供され、専門家からのフィードバックを受けて改善されます。

PMBOKは、プロジェクトマネジメント分野でのプロジェクトの計画、実行、監視、制御、閉じるなどのプロセスを理解し、実施するのに役立ちます。また、PMBOKの内容は、PMI(Project Management Institute)が提供するプロジェクトマネジメントの認定試験(例:PMP、CAPM)の一部としても使用されます。

PMBOKの理解度を証明できるPMP資格

プロジェクトマネジメントやPMBOKの理解度を試す資格試験として、PMPがあります。

PMPは、世界で160万人以上資格取得者がいる最も有名なプロジェクトマネージャーの国際資格です。

PMPの日本人取得者の平均年収は1000万円であり、インパクトが大きい資格です。

PMPとPMBOKのカバー範囲は、次のとおりです。

PMBOK第6版PMBOK第7版アジャイル
実務ガイド
予測型(出題率50%)
ハイブリッド型(出題率25%)
アジャイル型(出題率25%)
PMPの試験出題率とPMIのテキスト
PMBOK第6版PMBOK第7版アジャイル
実務ガイド
予測型
(出題率50%)
ハイブリッド型
(出題率25%)
アジャイル型
(出題率25%)
PMPの試験出題率とPMIのテキスト

PMP(Project Management Professional)とは?

PMPは「Project Management Professional」の略で、プロジェクトマネジメントの専門家資格を示す国際的な認定です。PMP資格は、プロジェクトマネージャーがプロジェクトを成功させるために必要なスキルや知識を証明するためのもので、プロジェクト管理の分野で高い信頼性を持つ資格とされています。

項目内容(2023年9月時点)
資格名称PMP(Project Management Professional)
(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)
管理団体PMI(Project Management Institute)
本拠地:米国
資格概要プロジェクトマネジメントの専門家資格を示す国際的な認定
試験方式選択式のCBT方式。180問を230分で解答。
試験概要プロジェクトに関するあらゆる対立や問題に対し、
ベストプラクティスを選択する。
合格基準一定基準(60%)以上の正答率で合格
難易度やや難関
受験資格プロジェクトマネジメント経験
35時間の公式研修の受講
PMPの概要
項目内容(2023年9月時点)
資格名称PMP(Project Management Professional)
(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)
管理団体PMI(Project Management Institute)
本拠地:米国
資格概要プロジェクトマネジメントの専門家資格を示す国際的な認定
試験方式選択式のCBT方式。180問を230分で解答。
試験概要プロジェクトに関するあらゆる対立や問題に対し、
ベストプラクティスを選択する。
合格基準一定基準(60%)以上の正答率で合格
難易度やや難関
受験資格プロジェクトマネジメント経験
35時間の公式研修の受講
PMPの概要

PMP資格は、米国のプロジェクトマネジメント協会であるPMI(Project Management Institute)が提供しており、国際的に認められています。PMP資格を取得するには、一定のプロジェクト管理経験とプロジェクト管理に関する知識を証明する試験に合格する必要があります。

PMP試験は、プロジェクトマネージャーに求められるさまざまなスキルや概念に関する質問から成り立っており、プロジェクト計画、スケジュール管理、コスト管理、リスク管理、コミュニケーション管理など、幅広いトピックにわたります。PMP資格を取得すると、プロジェクトマネージャーとしての職業的な信頼性を高め、キャリアの成長と機会を広げられます。

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