変更管理、課題管理は、PMP試験で出題数が多く、大変重要な分野です。
そんな変更管理、課題管理に関し、次の用語をざっくばらんに説明します。
実際の試験用語として厳密に参照されたい場合は、PMPOKや参考書をご確認ください。

コンフィギュレーションマネジメント
PMP試験で出てくるコンフィギュレーション・マネジメント(Configuration Management)について、分かりやすく、ちょっと試して解説しますね。
コンフィギュレーション・マネジメントとは?
一言で言うと……
「プロジェクトの構成物(成果物)の『正しい姿』を記録・管理して、勝手に無駄にしないお仕事」です。
例:ロボットを作っているプロジェクト
あなたのチームがAI付きの最強ロボット「タケボットX」を作りました。そのうち、エンジニアが言いました:
「ここのバッテリー、勝手に2倍のやつにしときました〜!そのほうが強そうでしょ?」
いや、ちょっと待って!?
それ、勝手に構成変えちゃってるじゃん!
他のパーツとバランス崩れるし、予算もスケジュールも狂うかも!
ここで登場するのが構成・管理です。
コンフィギュレーション・マネジメントのポイント
要素 | 内容 |
---|---|
コンフィギュレーション識別 | 管理対象の構成物(成果物、ドキュメント、 仕様書など)を決定する |
コンフィギュレーション管理 | それぞれのバージョンをきちんと保管・整理する |
変更管理 | 「この構成物を変更したい!」というときに、 正式な手続きをやめて(勝手に変えちゃダメ) |
状態確認 | 「今、このパーツってどのバージョンですか?」を理解し、 混乱しないようにする |
検証・監査 | 「ちゃんと変更ルール守ってる?」と定期的に見直す |
要素 | 内容 |
---|---|
コンフィギュレーション識別 | 管理対象の構成物(成果物、ドキュメント、 仕様書など)を決定する |
コンフィギュレーション管理 | それぞれのバージョンをきちんと保管・整理する |
変更管理 | 「この構成物を変更したい!」というときに、 正式な手続きをやめて(勝手に変えちゃダメ) |
状態確認 | 「今、このパーツってどのバージョンですか?」を理解し、 混乱しないようにする |
検証・監査 | 「ちゃんと変更ルール守ってる?」と定期的に見直す |
コンフィギュレーション・マネジメントが必須、
プロジェクトが「伝言ゲーム」状態になります。
最初は「赤いボタン」だったのに、最終的には「紫のLED付きスイッチ」に!
- コンフィギュレーション管理は変更管理とセットです。
- 特に「どの成果物を管理対象にするか」「バージョン管理」が問われやすい。
- アジャイルだと「プロダクトバックログの管理」も同様の構成管理と捉えられる。
予測型の変更管理とは?
一言で言えば…
「決めた計画を、勝手に一度いじるな!変えるなら、適切な手続きを踏んでね!」というお約束ごと。
予測型の世界観:
「計画が神。変更は悪。…尚、必要なら仕方ない。」
予測型プロジェクトは、最初に計画をガチッと固めてから実行や考えます。
にもかかわらず、「仕様っぱ変更して」「予定3日早くね?」なんてことを言われたら…
😱「うそでしょ!? 積み上げたガントチャートが灰に……」
そうならないよう、変更はルールに則って、慎重に、厳重に扱います。
変更管理のプロセス(予測型の定番フロー)
- 変更要求の提出
- 誰かが「ここを変えたい」と言い出します。
- 例:「この画面、やっぱりピンクにしたいです!」
- 変化の記録
- ちゃんと書面で残します(チャットじゃダメ!)。
- 例:変更要求票(CR:変更要求)
- 影響分析
- 「この変更で、コスト・スケジュール・品質にどう影響が出るか」をガチ検討。
- ピンクに変える → ボタン全とっかえ → 工数+5日 → 費用+10万円
- 変更管理審議会(CCB)での審査
- お偉いさんやPMが集まり、「その変更、アリカナシカ?」をジャッジ。
- ※CCB:Change Control Board(変更統制委員会)
- 承認/却下の決定
- 承認されたら、晴れてプロジェクト計画書が更新される。
- 変更の実行と追跡
- 承認された変更を反映し、正しく変更通りに進んでるかチェック。
PMP試験でのポイント
- 「変更要求はプロセス評価中に・承認される」と明示的に覚えておいてください。
- 計画書やスコープベースラインの勝手な変更はNG。「随時承認」が必要です。
- アジャイルとは対照的で、柔軟性は少なく、限界力は強い。
用語 | 説明 |
---|---|
CCB(変更管理審議会) | 変更の承認却・下を決定チーム |
CR(変更要求) | 変更を正式に提出する書類 |
影響分析 | 変更が3大観点(スコープ・時間・コスト)に与える影響を分析 |
計画の更新 | 承認後、プロジェクト計画書などを改訂 |
用語 | 説明 |
---|---|
CCB(変更管理審議会) | 変更の承認却・下を決定チーム |
CR(変更要求) | 変更を正式に提出する書類 |
影響分析 | 変更が3大観点(スコープ・時間・コスト)に与える影響を分析 |
計画の更新 | 承認後、プロジェクト計画書などを改訂 |
適応型の変更管理
適応型(アジャイル型)プロジェクトの変更管理について、ご紹介します。
適応型の変更管理とは?
ひとことで言えば…
「変化?ウェルカムですけど何か?」
― アジャイルの精神
適応型の世界:「変化は見えるではなく、チャンス!」
ウォーターフォール型が「変更=敵」と思ったら、
アジャイル型は「変更=ユーザーの気づき✨」と捉えます。
そのため、変更管理はこんな感じ:
- 新しいアイデアが出ました?→「よし、ログバックに入れとこう!」
- 今すぐやる?→「優先順位によるけど、次のプリントで検討しよう!」
- やめたくなった?→「じゃ、ログバックから削除で!」
まるで、食べ放題バイキングで「やっぱ食べたい」って戻って自由さです(笑)
適応型の変更管理の流れ(概要)
ステップ | 内容 |
---|---|
①バックログに追加 | 新しい変更要求はプロダクトバックログに登録されます。 |
②優先順位決定 | 製品オーナーが「今重要かどうか」を判断して並び替えます。 |
③スプリント計画で検討 | 次のプリントでどうですかをチームで相談してください。 |
④実装 → レビュー | 実際に作って、ステークホルダーと成功と確認。「うん、これこれ!」となれば。 |
ステップ | 内容 |
---|---|
①バックログに追加 | 新しい変更要求はプロダクトバックログに登録されます。 |
②優先順位決定 | 製品オーナーが「今重要かどうか」を判断して並び替えます。 |
③スプリント計画で検討 | 次のプリントでどうですかをチームで相談してください。 |
④実装 → レビュー | 実際に作って、ステークホルダーと成功と確認。「うん、これこれ!」となれば。 |
PMP試験でのポイント
- アジャイルでは変更は織り込み済み。
- ただし、「何でもその場で変えちゃう」わけではなく、ログバックという公式な管理手段で整理される。
- スプリント中は変更しないが原則。短いサイクルの中で安定して作業するためです。
用語 | 説明 |
---|---|
製品バックログ | 要件や変更要件が全部つめこにある「やることリスト」 |
プロダクトオーナー(PO) | 変更の優先順位を決める人。ユーザー視点の番人 |
スプリント計画 | 変更はいつやるのか、チームと話し合う場 |
インクリメント | 小さく作って、小さくレビュー。 変化に強くなる魔法 |
用語 | 説明 |
---|---|
製品バックログ | 要件や変更要件が全部つめこにある「やることリスト」 |
プロダクトオーナー(PO) | 変更の優先順位を決める人。ユーザー視点の番人 |
スプリント計画 | 変更はいつやるのか、チームと話し合う場 |
インクリメント | 小さく作って、小さくレビュー。 変化に強くなる魔法 |
予測型と適応型のちがい(変更管理)
項目 | 予測型 | 適応型 |
---|---|---|
変更の扱い | 原則NG、審査必須 | ウェルカム、一応優先順位管理あり |
計画の変更 | 計画書を改訂 | バックログを更新 |
承認方法 | CCBなどの会議 | POが判断 |
タイミング | 実施前の審査 | スプリントごとに反映可能 |
項目 | 予測型 | 適応型 |
---|---|---|
変更の扱い | 原則NG、審査必須 | ウェルカム、一応優先順位管理あり |
計画の変更 | 計画書を改訂 | バックログを更新 |
承認方法 | CCBなどの会議 | POが判断 |
タイミング | 実施前の審査 | スプリントごとに反映可能 |
課題管理とエスカレーション
課題管理(Issue Management)とエスカレーション(Escalation)について、説明します!
課題管理とは?
一言でいうと……
「もう発生しちゃった『おかしいごと』に対処すること」
リスクが「かもね(未来の不安)」なら、
課題は「出たよ!(現実問題)」です。
課題管理を例えるなら…
あなたはプロジェクトマネージャーです。
予定3日前、テスト中の開発リーダーが言いました。
👨💻「あっ…バグでデータ全部飛んでいきました」
😇「今なんて?」
はい、それが課題(問題)です。
もう起きちゃった問題は「なかったこと」にはできません。きちんと
記録して、追跡して、潰していくのが課題管理です。
課題管理の基本ステップ
ステップ | 内容 |
---|---|
登録 | 起きた問題を「課題登録簿」 に記録(事実ベース) |
分析 | 原因や影響を調査 (どれくらいヤバい?) |
対応策検討 | 解決に向けたアクションを考える (応急措置と根本対策) |
担当割り当て | 誰が解決するか決める (丸投げNG) |
状況監視 | 解決まで追跡。放置しない (ここ重要!) |
ステップ | 内容 |
---|---|
登録 | 起きた問題を「課題登録簿」に記録(事実ベース) |
分析 | 原因や影響を調査(どれくらいヤバい?) |
対応策検討 | 解決に向けたアクションを考える(応急措置と根本対策) |
担当割り当て | 誰が解決するか決める(丸投げNG) |
状況監視 | 解決まで追跡。放置しない(ここ重要!) |
エスカレーションとは?
今度、どうにもならない課題が出てきたときは…?
「PMレベルでは無理!もっと上の人、助けてー!」
それがエスカレーション(上位報告・上申)です。
エスカレーションを例えるなら…
バグ修正が無い → ベンダー増員が必要 → 契約変更が必要
→ 💬「もう部長レベルの判断じゃん!PMには権限ないよ!」
そんな時はすぐにエスカレーション。
権限ある人に判断をゆだねて、プロジェクトを中止しませんように。
PMP試験でのポイント
- 課題とリスクは別物!
リスク:まだ起きてないかもしれないこと
課題:もう起きちゃった事実 - 課題は記録・追跡・対処が必須
課題ログ(Issue Log)を正しく活用しよう。 - エスカレーションは「許可の壁」を乗り越える手段
「PMが全て解決できるわけではない」ことを前提にしている。
用語 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
課題管理 | 発生した問題への対応 | 厳重に放置禁止。記録&追跡が命。 |
エスカレーション | 権限を超える問題を上位者に報告 | 判断を上にパスして、前に進む! |
用語 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
課題管理 | 発生した問題への対応 | 厳重に放置禁止。記録&追跡が命。 |
エスカレーション | 権限を超える問題を上位者に報告 | 判断を上にパスして、前に進む! |
PMP用語解説リンク集
プロジェクトの開始と計画
プロジェクト手法の理解と選択
スコープのマネジメント
スケジュールのマネジメント
予算のマネジメント
品質のマネジメント
資源のマネジメント
コミュニケーションのマネジメント
リスクのマネジメント
調達のマネジメント
ステークホルダーエンゲージメント
終結、ガバナンス、統合
作業の実行とマネジメント
プロジェクト作業と管理
変更管理、課題管理
パフォーマンスの高いチームを作り支援する
チームの育成
エンパワーメントと指導
共通理解の形成
チームのパフォーマンスを支援する
障害を取り除く
ビジネスを念頭に置く
ベネフィットの評価と引き渡し
変化への対応とPDCA