リスクのマネジメントの用語をゆるく説明｜PMP試験用語8

リスクのマネジメントに関し、次の用語をざっくばらんに説明します。

• リスクマネジメント全体像
• リスク特定
• リスク登録簿
• リスク対応策

実際の試験用語として厳密に参照されたい場合は、PMPOKや参考書をご確認ください。

リスクマネジメント全体像

PMP試験でも重要、プロジェクトの命運を決める「リスクマネジメントの全体像」について、解説していきます。

リスクとは？

リスク = 不確実な将来の出来事で、発生すればプロジェクトに影響を考慮するもの

ここでのポイント：

• ネガティブなものだけじゃない！
  • 問題（Issue）＝もう起きたこと
  • リスク（Risk）＝まだ起きてない可能性の話

リスクマネジメントの全体プロセス

プロジェクトの「リスクマネジメント」は、以下の７ステップで構成されます：

No.	名前	内容	例
①	リスク管理の計画	どう管理するかルール決め	リスク会議は週1でやる、など
②	リスクの特定	万が一の可能性のあるリスクを洗い出す	納期遅延、技術不足、天候
③	安定性のリスク分析	優先をつける（とりあえず）	影響×発生確率でランク付け
④	定量的なリスク分析	数値で分析（やや高さ）	コスト影響額を試算（例：¥50万）
⑤	リスク対応の計画	どう対処するか決める	回避、軽減、受容、転嫁など
⑥	リスク対応の実行	実際に対処する	予備費使う、保険に入るなど
⑦	リスクの監視	状況確認＆更新	リスク登録簿を最新にする

No.	名前	内容	例
①	リスク管理の計画	どう管理するかルール決め	リスク会議は週1でやる、など
②	リスクの特定	万が一の可能性のあるリスクを洗い出す	納期遅延、技術不足、天候
③	安定性のリスク分析	優先をつける（とりあえず）	影響×発生確率でランク付け
④	定量的なリスク分析	数値で分析（やや高さ）	コスト影響額を試算（例：¥50万）
⑤	リスク対応の計画	どう対処するか決める	回避、軽減、受容、転嫁など
⑥	リスク対応の実行	実際に対処する	予備費使う、保険に入るなど
⑦	リスクの監視	状況確認＆更新	リスク登録簿を最新にする

リスク管理とは？

リスク管理とは…

🎪「サーカス団の団長」が、
「象が逃げたらどうする？」
「空中ブランコ落ちたら？」
と予想して、対策を練ることです！

🧯何も起きなかったらラッキー、
でも起きても「ほら準備してたでしょ？」とスマートに対応。

リスク対応

対応戦略	例
回避	新活用技術
軽減	ベテラン追加
転嫁	保険に入る
受容	スコープ変更

---

リスク登録簿（リスクログ）とは？

リスク情報を全て記録するシートです。内容は例：

• リスクの内容
• 発生確率
• 影響度
• 対応計画
• トリガー（罠）
• 担当者

いわば「リスクのカルテ」です！

PMP試験でのポイント

ポイント	説明
リスクは予防的な対応が命	問題になる前に考えてく
「視界」と「機会」両方見る	試験は意地悪いかも
リスク対応は事前に予算を組む	管理予備費など
リスクオーナーを明確化	誰がそのリスクを管理するか

例題

Q.納期遅延の可能性があるが、フリーランスを追加契約して影響を軽減します。この対応戦略は？

A. 避ける
B. 軽減
C. 転嫁
D. 受容

👉正解：B（軽減）
→ フリーランス追加で「遅れにくい」からね！

まとめ

リスク管理とは、未来に備える「かしこい心配性」の技術！

• 起きる前に想定するから、油断しない
• 対応策を準備するから、動かない
• 記録を残すから、共有できる

プロジェクトに「まさか！」は付き物。
でもPMPホルダーなら「まさか？」を「想定済みです」に変更される。

リスク特定

リスク管理の中でも重要なステップ「リスク特定」について、PMP試験向けにやさしく、解説します。

リスク特定とは?

まだ起きてないけど、起きたら困る（あるいはラッキー）ことを、洗い出す作業！

そう、リスク特定とは
👨‍🔧「未来の地雷を探す地雷探知機」
👩‍🚀「宇宙船出発前の不具合チェック」
のようなものです。

リスク特定の全体像

リスク特定では以下を実施します：

1. あり得るリスクを全部書き出す（客観も機会も！）
2. 原因・結果・影響もメモる
3. リスク登録簿（リスクログ）に記録する
4. 関係者全員で「そうだよね、それありますよね」と合意する

つまり、「未来に先に得られるイヤなこと・良いこと」を
可能な限り「見える化」するのがこの工程！

代表的なツールと技法

カテゴリ	ツール・技法	臨時解説
考える系	ブレーンストーミング	全員で「思いつき」を垂れ流す会。大歓迎：妄想力。
会話系	インタビュー	ベテランに「昔やられたこと」を聞く会。
構造化系	チェックリスト	「忘れずに作る魔法のリスト」。経験ベースで◎
分析系	SWOT、原因分析、仮定分析	「強み」「弱み」から敵を見つける忍者ツール。
図解系	出来事関係図、プロセスマップ	リスクの「原因と結果」を絵描いて和解化

カテゴリ	ツール・技法	臨時解説
考える系	ブレーンストーミング	全員で「思いつき」を垂れ流す会。大歓迎：妄想力。
会話系	インタビュー	ベテランに「昔やられたこと」を聞く会。
構造化系	チェックリスト	「忘れずに作る魔法のリスト」。経験ベースで◎
分析系	SWOT、原因分析、仮定分析	「強み」「弱み」から敵を見つける忍者ツール。
図解系	出来事関係図、プロセスマップ	リスクの「原因と結果」を絵描いて和解化

お弁当ピクニックでの例え話

• リスク特定の質問例：
  • 雨が降ったらどうする？
  • お弁当って腐ったら？
  • アリが大量発生したら！？
  • 忘れ物したら？（例：レジャーシート）

→これが「想定される未来のハプニング」＝リスク！

---

PMP試験でのポイント

チェックポイント	解説
リスク特定は「継続的に行う」	最初だけじゃなく、プロジェクト中も発生するたびに
主観じゃなく、構造的に洗い出す	チェックリスト・ワークショップが有効
出てきたリスクは「リスク登録簿に必ず記録」	書かれてないリスク＝存在しないも同然！
見えるだけでなく場面も特定	「いいこと」も忘れないで！

チェックポイント	解説
リスク特定は「継続的に行う」	最初だけじゃなく、プロジェクト中も発生するたびに
主観じゃなく、構造的に洗い出す	チェックリスト・ワークショップが有効
出てきたリスクは「リスク登録簿に必ず記録」	書かれてないリスク＝存在しないも同然！
見えるだけでなく場面も特定	「いいこと」も忘れないで！

ミニクイズ

Q. 次のうち、リスク特定の方法として不適切なものはどれですか？

A.ブレーンストーミング
B. インタビュー
C. アーンド・​​バリュー分析
D. チェックリスト

👉正解：C（アーンド・​​バリュー分析）
→これはコスト・スケジュールの進捗を分析する手法。リスク特定には使わない！

まとめ：リスク特定は「未来予知のプロセス」！

• 万が一の可能性があることを無視して出す
• 誰と一緒に？ → チーム・専門家・ステークホルダー
• → ブレスト・チェックリスト・インタビューなど
• 書いたら？ → リスク登録簿に記録＆更新

リスク特定は、将来のトラブルを「事前に想定しておく」作業。
「あ、キミくると思ってたよ」と言うPMが、プロジェクトのヒーローです。

リスク登録簿

リスク管理の中心項目、「リスク登録簿（リスクログ）」について、PMP試験対策として解説します。

リスク登録簿（Risk Register）とは？

一言で言えば：「プロジェクトの『心配ごと台帳』」です。

リスクが「将来の不安」だったら、
リスク登録簿はそれをすべて記録して、
「誰が」「ずっとに」「どうするか」を減らす公式のリスト。

リスク登録簿に含まれる主な情報

以下のような内容がズラリと並びます：

項目名	説明	例
リスクID	管理番号	R-001
リスクの記録	何かそう？	ベテランSEが退職予定
原因	もしかしてそうか？	比較からヘッドハンティング
結果	起きたら起きる？	開発遅延、知識の挫折
発生確率	どれくらいそう？	80%（高）
影響度	起きた時の被害	高（プロジェクト全体に影響）
リスクスコア	確率×影響度の評価	8（中～高）
対応戦略	どう対応するか？	軽減：後任を早期に育成
トリガー	リスクの議論	退職願いが提出された時
ステータス	現状どうなってるの？	オープン／対応中／完了
オーナー	誰が対応責任者？	PM補佐の佐藤さん

項目名	説明	例
リスクID	管理番号	R-001
リスクの記録	何かそう？	ベテランSEが退職予定
原因	もしかしてそうか？	比較からヘッドハンティング
結果	起きたら起きる？	開発遅延、知識の挫折
発生確率	どれくらいそう？	80%（高）
影響度	起きた時の被害	高（プロジェクト全体に影響）
リスクスコア	確率×影響度の評価	8（中～高）
対応戦略	どう対応するか？	軽減：後任を早期に育成
トリガー	リスクの議論	退職願いが提出された時
ステータス	現状どうなってるの？	オープン／対応中／完了
オーナー	誰が対応責任者？	PM補佐の佐藤さん

キャンプの準備で例えると…

リスク	原因	結果	対応
雨が降る	天気が不安定	バーベキュー中止	テント準備、屋根付き会場に変更
虫が多い	夏場の山の奥	参加者が嫌がる	防虫スプレー持参
火がつかない	薪が湿っている	料理できない	着火剤とバーナー持参

リスク	原因	結果	対応
雨が降る	天気が不安定	バーベキュー中止	テント準備、屋根付き会場に変更
虫が多い	夏場の山の奥	参加者が嫌がる	防虫スプレー持参
火がつかない	薪が湿っている	料理できない	着火剤とバーナー持参

→つまり「未来の心配ごとに、すべての「備え」を書いておくノート」ってわけです。

PMP試験での重要ポイント

ポイント	解説
リスク登録簿は「成果物」	リスク特定、分析、対応計画後に更新される
リスクごとに「所有者」を明確化	誰が見張るかが重要！（丸投げNG）
ステータスは常に「最新化」する	対応したら「完了」、新しいリスクは追加
リスクだけでなく「対応計画」もセットで	対策も要記録

ポイント	解説
リスク登録簿は「成果物」	リスク特定、分析、対応計画後に更新される
リスクごとに「所有者」を明確化	誰が見張るかが重要！（丸投げNG）
ステータスは常に「最新化」する	対応したら「完了」、新しいリスクは追加
リスクだけでなく「対応計画」もセットで	対策も要記録

プロジェクト中に、誰かが「そんなリスク、聞いてないよ〜！」って言ったら、
PMはドヤ顔でリスク登録簿を出して言いましょう。

「ここにちゃんと書いてあります。
→未来のトラブルに先手を打てる「予言ノート」！

ちなみに：リスク登録簿と他の文書の違い

文書	内容	主な違い
リスク登録簿	各リスクの詳細記録	リスクごとの「個別管理」
リスク報告書（リスクレポート）	全体のリスク傾向・評価まとめ	経営陣など上位者向けの「概要報告」
問題ログ（問題ログ）	すでに発生した問題の記録	リスク＝「まだ起きてないこと」との違い

文書	内容	主な違い
リスク登録簿	各リスクの詳細記録	リスクごとの「個別管理」
リスク報告書（リスクレポート）	全体のリスク傾向・評価まとめ	経営陣など上位者向けの「概要報告」
問題ログ（問題ログ）	すでに発生した問題の記録	リスク＝「まだ起きてないこと」との違い

リスク登録簿は、プロジェクトの「防災マニュアル」📕💡
書いてあるから安心、見えるから対応できる！

リスク対応策

「リスク対応策（リスク対応戦略​​）」について、分かりやすく解説していきます。

リスク対応策とは？

一言でいうと：「リスクに対してどう動くか決める作戦」です！

未来に起きれないかもしれない「ヤバイこと」「チャンス」に対して、
「ええと…なんとかっしょ」じゃダメになるんです。
PMP的には、戦略的に対応策を決める必要がある！

リスク対応策の種類（客観と機会で戦略が違う！）

客観に対する対応策（今後への備え）

戦略	意味	例	痛くて言うと…
回避（避ける）	あえてしない	台風シーズンの作業を別日へ変更	「そもそも近づかない」作戦！
軽減（緩和）	影響や確率を減らす	開発に新人を入れる→OJTトレーニングを事前実施	「クッションを用意しておく」作戦
移転（トランスファー）	他の人や組織に概算する（契約など）	損害保険に加入、外注に責任転嫁	「保険屋さんに守る」作戦
受容（受け入れる）	もし起きたらそのとき考える	サーバーダウンが月1回あるかも→放置	「運命に身を委ねる」作戦😇

戦略	意味	例	痛くて言うと…
回避（避ける）	あえてしない	台風シーズンの作業を別日へ変更	「そもそも近づかない」作戦！
軽減（緩和）	影響や確率を減らす	開発に新人を入れる→OJTトレーニングを事前実施	「クッションを用意しておく」作戦
移転（トランスファー）	他の人や組織に概算する（契約など）	損害保険に加入、外注に責任転嫁	「保険屋さんに守る」作戦
受容（受け入れる）	もし起きたらそのとき考える	サーバーダウンが月1回あるかも→放置	「運命に身を委ねる」作戦😇

機会に対する対応策（良いことをどう活かすか）

戦略	意味	例	痛くて言うと…
活用（エクスプロイト）	絶対起こるようにやる	経験豊富なメンバーを中核チームに配置	「チャンスを引き寄せる」作戦
強化（エンハンス）	確率や影響を増やす	プレスリリースで話題化を狙う	「ラッキーを倍にする」作戦🍀
共有（シェア）	他の人と分けて実現	アライアンスで新規市場開拓	「一緒にウマイ汁を吸おう」作戦🍲
受容（受け入れる）	起きたらラッキー、で放置	売上が予想以上に伸びるかも？	「起きたら嬉しいご褒美」作戦🎁

戦略	意味	例	痛くて言うと…
活用（エクスプロイト）	絶対起こるようにやる	経験豊富なメンバーを中核チームに配置	「チャンスを引き寄せる」作戦
強化（エンハンス）	確率や影響を増やす	プレスリリースで話題化を狙う	「ラッキーを倍にする」作戦🍀
共有（シェア）	他の人と分けて実現	アライアンスで新規市場開拓	「一緒にウマイ汁を吸おう」作戦🍲
受容（受け入れる）	起きたらラッキー、で放置	売上が予想以上に伸びるかも？	「起きたら嬉しいご褒美」作戦🎁

PMP試験のポイント整理

チェック項目	内容
客観と機会では戦略が違う	忘れたことに注意！「回避」はほんの少ししか使わない！
受容（Accept）は両方に使える	ただし「戦略として何もしない」のも戦略
移転と共有の違い	客観→「移転」／機会→「共有」：これ超よく出る！
戦略だけでなく、具体的な対応策も必要	戦略だけで終わらないこと！

チェック項目	内容
客観と機会では戦略が違う	忘れたことに注意！「回避」はほんの少ししか使わない！
受容（Accept）は両方に使える	ただし「戦略として何もしない」のも戦略
移転と共有の違い	客観→「移転」／機会→「共有」：これ超よく出る！
戦略だけでなく、具体的な対応策も必要	戦略だけで終わらないこと！

キャンプでの例え話…

リスク	対応策	対応戦略
雨が降るかも	屋根付き会場に変更	回避（回避）
蚊が多そう	蚊取り線香を焚く	軽減（考える）
キャンセルで空きが出たら人数追加できるかも	事前増員用の料理を準備しておく	強化（機会）
晴れたら最高の星空が見られる	観察グッズを持っていきます	活用（機会）

リスク	対応策	対応戦略
雨が降るかも	屋根付き会場に変更	回避（回避）
蚊が多そう	蚊取り線香を焚く	軽減（考える）
キャンセルで空きが出たら人数追加できるかも	事前増員用の料理を準備しておく	強化（機会）
晴れたら最高の星空が見られる	観察グッズを持っていきます	活用（機会）

→つまりリスク対応策って、「未来への準備運動」みたいなものです。

実務での「対応策の書き方」例（リスク登録簿）

リスク	対応戦略	対応策（アクション）
開発チームの遅延	軽減する	中間レビューを毎週設定して進捗管理を強化
外注先の品質が不安	移転	成果物に対して成果型協力契約にする
売上が跳ね上がる可能性	強化された	事前に増産体制のフローをご用意

リスク	対応戦略	対応策（アクション）
開発チームの遅延	軽減する	中間レビューを毎週設定して進捗管理を強化
外注先の品質が不安	移転	成果物に対して成果型協力契約にする
売上が跳ね上がる可能性	強化された	事前に増産体制のフローをご用意

まとめ：対応策は「プロジェクト版の作戦会議」

• リスクを見つけたら、何もないのはNGです🙅
• 「起きたらどうする？」じゃなくて「起きる前から作戦決めとけ！」がPMP流
• チャンスも兼ねてしっかり戦略を！

リスクに対する対応策は、
プロジェクト版の「備えあれば憂いなし」！
作戦なきPMは、ただの対応急務屋さんです。