資源マネジメント、と聞くと木材とか資材とか在庫とか、資材管理ね!・・と誤解していませんか?
「資源」とは「人的資源」と「物的資源」の2つに大別することができますが、PMの世界では人的資源を指すことが多いです。
そんな資源のマネジメントに関し、次の用語をざっくばらんに説明します。
実際の試験用語として厳密に参照されたい場合は、PMPOKや参考書をご確認ください。

組織構造のタイプ
今回はプロジェクトマネジメントの中でも「資源マネジメント(Resource Management)」に関わる重要ポイント、
中間組織構造のタイプについて、解説します。
組織構造のタイプとは?
一言で言うと、
「その会社、プロジェクトの言うこと、どれくらい聞いてくれるの?」
という組織のパワーバランスの話です💪😅
プロジェクトマネージャー(PM)がヒーロー扱いされるか、空気になるかはこの構造で決まります…!
代表的な7つの組織構造(PMBOK第7版ベース)
構造タイプ | PMの権限 | 人の資源の活用 | なんとか |
---|---|---|---|
① 機能型(Functional) | 低い | PMなし、部門が主役 | 「PM?それって食べられるの?」 |
②弱いマトリックス型(Weak Matrix) | やや低い | 部門主導 | 「PMは…なんか調整してる人?」 |
③平衡マトリックス型(Balanced Matrix) | 中程度 | 部門とPMが半分ずつ | 「共同キャプテン体制」 |
④強いマトリックス型(Strong Matrix) | 高い | PMが主導で部門も協力 | 「PMが指揮官で、部門は部隊」 |
⑤ プロジェクト型(Project-Oriented) | とても高い | PMフルパワー💪 | 「会社がプロジェクト特製」 |
⑥ 多部門型(Multidivisional) | 状況依存 | 組織単位が自律的 | 「ミニ会社が集まっている」 |
⑦ ハイブリッド/複合型(Hybrid/Composite) | 状況依存 | 組み合わせ自由 | 「寄せ鍋式組織」🍲 |
構造タイプ | PMの権限 | 人の資源の活用 | なんとか |
---|---|---|---|
① 機能型(Functional) | 低い | PMなし、部門が主役 | 「PM?それって食べられるの?」 |
②弱いマトリックス型(Weak Matrix) | やや低い | 部門主導 | 「PMは…なんか調整してる人?」 |
③平衡マトリックス型(Balanced Matrix) | 中程度 | 部門とPMが半分ずつ | 「共同キャプテン体制」 |
④強いマトリックス型(Strong Matrix) | 高い | PMが主導で部門も協力 | 「PMが指揮官で、部門は部隊」 |
⑤ プロジェクト型(Project-Oriented) | とても高い | PMフルパワー💪 | 「会社がプロジェクト特製」 |
⑥ 多部門型(Multidivisional) | 状況依存 | 組織単位が自律的 | 「ミニ会社が集まっている」 |
⑦ ハイブリッド/複合型(Hybrid/Composite) | 状況依存 | 組み合わせ自由 | 「寄せ鍋式組織」🍲 |
それぞれをもう少し詳しく!
① 機能型(Functional)
- 組織は「部門」で分かれている(例:営業部、設計部、開発部)
- PMの立場は弱い、「とりまとめ役」程度
- PMがいなくてもプロジェクト進行ケースあり
例:技術部長「PM?うーん、うちの課の若手がなんかやってるみたいね」
②~④ マトリックス型(Matrix)
- 部門とプロジェクトの両方に書き込む「二重管理」体制!
種類 | 部門権限 | PM権限 | 特徴 |
---|---|---|---|
弱マトリックス | 強い | 弱い | PMは調整役。 部門長の顔色が命 |
平衡マトリックス | 半々 | 半々 | バランス型。でも利害調整が大変 |
強マトリックス | 弱い | 強い | PM主導。予算や人員もいる |
例:「部長とPM、どっちの言うこと聞いてもいいの!?(泣き)」状態になりがち
⑤ プロジェクト型(Project-Oriented)
- 組織がプロジェクトのために存在する
- PMがトップ。部門という概念が薄い
- 終わればチーム終了。
例:「PMは社長みたいなもんです」
⑥ 多部門型(Multidivisional)
- 製品や地域ごとに会社を始めたような構造
- それぞれのユニットに予算や資源の管理権限あり
- グループ企業みたいなイメージ
例:「うちは“名古屋事業本部”、他とはちょっと違うんで」
⑦ ハイブリッド型(ハイブリッド/コンポジット)
- 上記を必要に応じて了承
- 現代のIT企業に多い。プロジェクトによって構造を変える柔軟性あり
例:「うちは“開発はプロジェクト型・営業は機能型”だよ〜」みたいな混成チーム!
PMP試験で問われるポイント
よく出る! | チェックポイント |
---|---|
組織構造ごとのPMの権限の違い | 弱い〜強い順に整理して大丈夫 |
各構造の特徴 | 管理責任と資源の手当が違うか |
試験のひっかけ | 「マトリックス」しか書いてない → 平衡マトリックスと考えるのが基本! |
タイプ | PMの強さ | 一言で例えるなら |
---|---|---|
機能型 | 弱い | 「部門が主役、PMはサポート」 |
弱マトリックス | ちょっと弱い | 「PMはカゲの実行役」 |
平衡マトリックス | 普通 | 「主人公が2人、お腹が痛い」 |
強マトリックス | 強い | 「PMがしっかり指揮」 |
プロジェクト型 | 最強 | 「PMが社長!」 |
ハイブリッド | 状況次第 | 「必要に応じて何でも屋」 |
タイプ | PMの強さ | 一言で例えるなら |
---|---|---|
機能型 | 弱い | 「部門が主役、PMはサポート」 |
弱マトリックス | ちょっと弱い | 「PMはカゲの実行役」 |
平衡マトリックス | 普通 | 「主人公が2人、お腹が痛い」 |
強マトリックス | 強い | 「PMがしっかり指揮」 |
プロジェクト型 | 最強 | 「PMが社長!」 |
ハイブリッド | 状況次第 | 「必要に応じて何でも屋」 |
機能型とマトリックス型
今回は機能型組織とマトリックス型組織の違いを、PMP試験対策として紹介します。
① 機能型組織(Functional Organisation)
どんな組織?
- 「部門ごとに仕事をする伝統的な会社」です。
- 機能(機械設計部、経理部、営業部など)ごとに縦割り。
- プロジェクトは部門内の仕事の延長線上に存在します。
特徴は?
項目 | 内容 |
---|---|
PMの権限 | ほぼなし(名ばかりPM)😅 |
決定権 | 部門長に集中(挑戦上意下達) |
資源の利用 | 所属部門の人のみ使える |
連携のしやすさ | 同じ専門性の人同士で◎ |
課題 | 部門間の壁が厚い(縦割り行政…) |
例えるなら…
学校の「教科書ごとの先生」は完全に独立していて、国語の先生が数学のことに一切関与しない状況
。
② マトリックス型組織(Matrix Organisation)
どんな組織?
- 「プロジェクトも部門も両方大事にしたい!」という欲望張り構造。
- メンバーは部門にも書き込み、プロジェクトにも参加します。
- 「二重主役問題」が発生しやすい。
タイプ別に3段階に分かれる!
タイプ | PMの権限 | 特徴 | 例えるなら |
---|---|---|---|
弱マトリックス | 弱い | 部門長主導、PMは調整係 | 「おにぎりの中の梅干し」 |
平衡マトリックス | 普通 | PMと部門長が同格 | 「共同キャプテン体制」 |
強マトリックス | 強い | PMが主導権、部門長は支援 | 「PMが戦隊リーダー、部門はサポーター」 |
タイプ | PMの権限 | 特徴 | 例えるなら |
---|---|---|---|
弱マトリックス | 弱い | 部門長主導、PMは調整係 | 「おにぎりの中の梅干し」 |
平衡マトリックス | 普通 | PMと部門長が同格 | 「共同キャプテン体制」 |
強マトリックス | 強い | PMが主導権、部門長は支援 | 「PMが戦隊リーダー、部門はサポーター」 |
特徴は?
項目 | 内容 |
---|---|
PMの権限 | 弱~強(タイプにより異なる) |
決定権 | PMと部門長で協議することが多い |
資源の利用 | プロジェクト横断で使える◎ |
柔軟性 | 高いが、調整コストも高い💦 |
課題 | 「PMと部門長、どっちの言うこと聞けば…」問題が多発中⚡ |
機能型とマトリックス型の違いを再確認!
項目 | 機能型 | マトリックス型 |
---|---|---|
PMの立場 | 影が薄い(存在感ゼロ) | 弱~最強まで色々 |
メンバーの気持ち | 「部長命令が絶対」 | 「PMと部長、板挟みです」 |
コミュニケーション | 部門内だけでよく放映される | 横断的で複雑な調整必須 |
まさかと | 昔ながらの会社 | プロジェクト×部門のハイブリッド企業 |
項目 | 機能型 | マトリックス型 |
---|---|---|
PMの立場 | 影が薄い(存在感ゼロ) | 弱~最強まで色々 |
メンバーの気持ち | 「部長命令が絶対」 | 「PMと部長、板挟みです」 |
コミュニケーション | 部門内だけでよく放映される | 横断的で複雑な調整必須 |
まさかと | 昔ながらの会社 | プロジェクト×部門のハイブリッド企業 |
PMP試験で問われやすいポイント
問題の傾向 | 注意点 |
---|---|
組織構造ごとのPMの権限の違い | 「弱→平衡→強」の順に強くなる |
リソースや決断の主導権 | 誰が決めるか?PMなのか部門長なのか? |
マトリックス型のメリット・野球 | フレキシブルだけど調整が大変 |
まとめ(超ざっくり)
組織タイプ | PMの力 | 主役は? | 雰囲気 |
---|---|---|---|
機能型 | 弱い | 部門長 | お堅いお役所系 |
弱マトリックス | ちょっと弱い | 部門寄り | PMは気を使う役 |
平衡マトリックス | 中間 | それぞれのバランス | PMも部門長も決断 |
強マトリックス | 強い | PMセンター | PMが実質の上司 |
組織タイプ | PMの力 | 主役は? | 雰囲気 |
---|---|---|---|
機能型 | 弱い | 部門長 | お堅いお役所系 |
弱マトリックス | ちょっと弱い | 部門寄り | PMは気を使う役 |
平衡マトリックス | 中間 | それぞれのバランス | PMも部門長も決断 |
強マトリックス | 強い | PMセンター | PMが実質の上司 |
RAMチャート、RACIチャート
「RAMチャート(責任割当マトリックス)」とその代表例である「RACIチャート」について、PMP試験対策として解説します。
RAMチャート(責任割り当てマトリックス)とは?
一言でいうと…
「誰が、どの作業を、どんな役割でやるのか?を一目で見える化した表」です!
「え?あの仕事って誰がやるの?」「責任者どこいった?」というカオスを防ぐための責任の見える化ツールです。
RAMチャートの構造
作業内容\メンバー | 田中さん | 佐藤さん | 山本さん |
---|---|---|---|
要件定義 | A | R | |
設計 | R | C | |
テスト | C | R |
上のような「タテ軸:作業、横軸:人」で構成された表です。
RAMの代表例:RACIチャート
RACI(レイシー)チャートとは、RAMチャートの中でも最もよく出る形式。
それぞれの頭文字が役割を表しています👇
記号 | 意味 | 日本語 | 思い切って思ってみると |
---|---|---|---|
R | 責任者 | 実行責任者 | 「手を動かす人。現場の侍🗡️」 |
A | 責任を負う | 説明責任者(承認) | 「最終的に責任を取る人。殿様👘」 |
C | 相談した | 相談相手 | 「アドバイスくれる長老🧙」 |
I | 情報提供 | 情報提供先 | 「その後知る人。町民📜」 |
記号 | 意味 | 日本語 | 思い切って思ってみると |
---|---|---|---|
R | 責任者 | 実行責任者 | 「手を動かす人。現場の侍🗡️」 |
A | 責任を負う | 説明責任者(承認) | 「最終的に責任を取る人。殿様👘」 |
C | 相談した | 相談相手 | 「アドバイスくれる長老🧙」 |
I | 情報提供 | 情報提供先 | 「その後知る人。町民📜」 |
具体例:RACIチャート
タスク\メンバー | PM | エンジニア | 品質保証 | 部長 |
---|---|---|---|---|
要件定義 | A | C | I | |
今度 | I | R | ||
テスト | I | C | R | |
承認 | R | A |
- PMは要件定義で最終責任(A)を持ち、部長がその結果を承認(A)する。
- 実装はエンジニアが実行(R)、PMは後から報告を受けるだけ(I)。
PMP試験で注目すべきポイント
チェック項目 | 内容 |
---|---|
Aは1人が原則 | 最終責任は「誰か1人」が明確であるべきである |
RとAの違い | R=やる人、A=責任者。混合注意⚠️ |
C/Iは複数OK | 相談・情報提供は何人でもOK |
マトリックス型組織との関係 | 二重主役の調整にもRAMが使える |
泣いて例えるRACI劇場
想像してみてください、ある劇団で新しい舞台を上演することに!
- 脚本を書くのは山田さん(R):せっせとPCをカタカタ
- 最終チェックして承認するのは監督(A):「これで行こう!」
- アドバイスするのはベテラン俳優(C):「この適当、こう変えたら?」
- 広報担当は知っているだけ(I):「えっ、脚本できたんですか!?」
これから全員が「自分の役割」を理解するから、プロジェクトがスムーズに進みます🎭
まとめ
項目 | RAMチャート | RACIチャート |
---|---|---|
内容 | 誰が何をするか一覧化 | RAMの代表例 |
構成 | タスク×人 | 仕事×人+役割 |
特典 | 役割が明確になる | 責任の所在がはっきりしている |
PMPの重要性 | 高い | 超高い(よく出る) |
表彰と報奨
「表彰(Recognition)と報奨(Rewards)」について、PMP試験の理解補助として、ご紹介します。
表彰と報奨って違うの?
概要としては
表彰=気持ちのこもった「ありがとう」
報奨=奨励+「なんかもらえる」
どちらも「人を動かす魔法」ですが、種類が違います。
表彰(Recognition)
表彰とは何か?
- 金銭以外の感謝の表現✨
- 一人一人の行動・努力・成果に光を当てる。
- チームの士気を高めるための「感謝の会見」。
表彰の例:
- 朝礼で「〇〇さんの対応、素晴らしかった!」と紹介。
- ステッカーや表彰状の授与。
- 社内SNSでの「👏いいね爆撃」。
表彰とは「ドラゴンを倒した勇者に対し、村人が頑張ってくれる」感じです。
「お金はないけど、感謝の気持ちで心が満たされるぜ…!」みたいなやつ。
報奨(Reward)
報奨とは何か?
- 実際に報酬を与える行為(現金・ギフト・特典など)
- チームや個人のパフォーマンスを直接評価する手段。
報奨の例:
- 成果報酬、ボーナス、商品券。
- 有給休暇の追加付与。
- MVPにAmazonギフト券1万円分。
報奨とは「ドラゴンを倒した勇者に、王様が金の宝箱をくれる」イメージです
。
表彰と報奨の比較表
項目 | 表彰(表彰) | 報奨 |
---|---|---|
内容 | 感謝・称賛の気持ち | 実際の報酬・ご褒美 |
タイミング | 随時・丁寧に | 成果に応じて計画的に |
形式 | 非金銭的(賞状・言葉) | 金銭的(ボーナスなど) |
効果 | モチベ維持・やる気UP | パフォーマンス向上推進 |
PMP試験での扱い | 人の資源管理の重要項目 | 最低限は必ず必要 |
項目 | 表彰(表彰) | 報奨 |
---|---|---|
内容 | 感謝・称賛の気持ち | 実際の報酬・ご褒美 |
タイミング | 随時・丁寧に | 成果に応じて計画的に |
形式 | 非金銭的(賞状・言葉) | 金銭的(ボーナスなど) |
効果 | モチベ維持・やる気UP | パフォーマンス向上推進 |
PMP試験での扱い | 人の資源管理の重要項目 | 最低限は必ず必要 |
PMP試験でのポイント:
問題の傾向 | 要注意ポイント |
---|---|
「表彰」と「報奨」の違い | 混合しないこと! |
タイミングの違い | 表彰=随時、報奨=事前に決めておく |
モチベーション理論との関連 | ハーツバーグ理論などとセットで題されることも |
例題で確認!
Q. 以下のうち、「報奨」に該当するものはどれか?
A. チームメンバーを会議で称賛する
B. 成果に応じて商品券を渡す
C. 社内ニュースレターで業績を紹介する
D. 顧客からの感謝メールを共有する
✅ 正解:B(商品券=報奨。他はすべて表彰)
まとめ:うまく組み合わせよう!
成功するプロジェクトマネージャーは…
感謝で「心を満たし」
報奨で「財布を満たす」
チームのモチベをダブルで爆上げします🔥
PMP用語解説リンク集
プロジェクトの開始と計画
プロジェクト手法の理解と選択
スコープのマネジメント
スケジュールのマネジメント
予算のマネジメント
品質のマネジメント
資源のマネジメント
コミュニケーションのマネジメント
リスクのマネジメント
調達のマネジメント
ステークホルダーエンゲージメント
終結、ガバナンス、統合
作業の実行とマネジメント
プロジェクト作業と管理
変更管理、課題管理
パフォーマンスの高いチームを作り支援する
チームの育成
エンパワーメントと指導
共通理解の形成
チームのパフォーマンスを支援する
障害を取り除く
ビジネスを念頭に置く
ベネフィットの評価と引き渡し
変化への対応とPDCA