チームと共通理解を形成する上で重要な用語|PMP試験用語16

チームと共通理解を形成することは、PM特にアジャイルで重要です。

そんなチームの共通理解形成に関し、次の用語をざっくばらんに説明します。

実際の試験用語として厳密に参照されたい場合は、PMPOKや参考書をご確認ください。

目次

プロジェクト憲章

今回のテーマは【プロジェクト憲章(Project Charter)】です!これはPMP試験では頻繁に出てくる重要な文書で、名前がちょっとお堅い感じなので、ここでしっかり「かみ砕いて」準備しましょう💪

一言で言うと?

「このプロジェクト、会社公認です!よーい、スタート!」
…と、お墨付きを念頭に「プロジェクトの出生届」のような文書です。

プロジェクト憲章って何するもの?

プロジェクト憲章は、プロジェクトを正式に承認し、プロジェクトマネージャーに権限を与える文書です。

「はい!あなたがこのプロジェクトのPMです!必要な人材も資源も交渉できます!会社のバックアップもあります!」

という宣言書。PMにとっては、挑戦「免許証」みたいなものですね。

なにが書かれているの?

プロジェクト憲章の主な内容はこんな感じです:

項目内容
目的(ビジネスケース)なぜこのプロジェクトをやるのか?(例:新サービス開発)
プロジェクトの目標(例:6ヶ月でリリース)
ハイレベル要件大ざっぱに必要なこと(例:iOS/Android対応)
メインステークホルダー誰が関係者か(例:営業部長、法務部)
PMの許可と権限誰がPMで、どこまで任せるか(例:予算調整もOK)
成功基準成功とみなされる条件(例:コスト内+品質要件を満たす)
項目内容
目的(ビジネスケース)なぜこのプロジェクトをやるのか?(例:新サービス開発)
プロジェクトの目標(例:6ヶ月でリリース)
ハイレベル要件大ざっぱに必要なこと(例:iOS/Android対応)
メインステークホルダー誰が関係者か(例:営業部長、法務部)
PMの許可と権限誰がPMで、どこまで任せるか(例:予算調整もOK)
成功基準成功とみなされる条件(例:コスト内+品質要件を満たす)

たとえ話

👨‍💼「おい、この新しいサービス、君がやってくれるかい?」
👩‍💼「わかりました。でもその前に『憲章』作ってくれないと、ただの『無責任任務』ですよ?」
👨‍💼「あ…はい…ちゃんと作ります…」

→憲章がないと、「誰のために・なんのために・どこまでやるのか」が忘れのまま進んでしまいがち。

プロジェクト憲章はなぜ大事なの?

  • PMが正々堂々と動く(権限が明文化)
  • ステークホルダーが「何のためのプロジェクトか」理解できる
  • 「そんなの聞いてない!」を防げる

PMP試験でのポイント

項目よく問われる内容
作成の時期憲章は【開始プロセス群】の中で最も重要な書類!
承認者スポンサーが作成または承認します(PMじゃない)
内容スコープ・PMの許可・成功基準などが含まれる
作成後に開始することプロジェクトの正式な開始、計画プロセスへGO!
項目よく問われる内容
作成の時期憲章は【開始プロセス群】の中で最も重要な書類!
承認者スポンサーが作成または承認します(PMじゃない)
内容スコープ・PMの許可・成功基準などが含まれる
作成後に開始することプロジェクトの正式な開始、計画プロセスへGO!

まとめ:プロジェクト憲章とは?

  • プロジェクトの公式スタート文書
  • 会社がプロジェクトを認め、PMに許可を与える
  • プロマネの「社内パスポート」

キックオフからリリース計画

【キックオフからリリース計画】までの流れを、PMP試験にも実務にも役立つように、解説します。

キックオフからリリース計画までの流れ

①キックオフミーティング

これはプロジェクトの「開始業式」のようなもの。

みんなを集めて、
「このプロジェクト、何をやるの?なぜやるの?誰とやるの?」を共有します。

「クラスのみんな、来週から文化祭の準備するぞ!出し物は演劇!台本はこれ!主演はタケシ君!」

ここでプロジェクトの全体像とルールを共有します。

目的は

  • チームの顔合わせ(初対面でも握ってニコッ🤝)
  • 目的と目標の共有
  • 進行(アジャイルカウォーターフォールか)の確認
  • コミュニケーションのルール確認

② リリース計画

キックオフで盛り上がったあとは、「いつ出すか」の計画です。
ここからが本番。きちんと冷静になって、現実的な計画と成果の物を立てましょう。

リリース計画とは:

  • どの機能を
  • いつまでも
  • どの優先順位で
  • どのチームで出すか

をとりあえず決めます。

予測型 vs アジャイルでの違い

比較項目予測型アジャイル型
計画時期最初にガッツリ立てるイテレーションごとに更新
変更への対応苦手(想定して織り込む)得意(変化ウェルカム)
リリース基本的に最後にどーんと納品小分けでちょこちょこ納品
ダム工事・宇宙開発アプリ開発・スタートアップ
比較項目予測型アジャイル型
計画時期最初にガッツリ立てるイテレーションごとに更新
変更への対応苦手(想定して織り込む)得意(変化ウェルカム)
リリース基本的に最後にどーんと納品小分けでちょこちょこ納品
ダム工事・宇宙開発アプリ開発・スタートアップ

アジャイルでのリリース計画イメージ

  1. リリースゴール決定:「3ヶ月後に基本機能リリース」
  2. 製品バックログ整備:「ログイン、商品検索、購入」
  3. リリースごとのスプリントに選択:「まずはログイン、次に検索…」

「まずは骨格を作ろう!肉は後からつける!」みたいな発想です💀🍖

リリースとは?

リリース=納品ではなく、ユーザーが実際に使える状態で提供されること

リリース時期:

  • 完成した機能
  • テスト済み
  • ドキュメント付き
  • サポートも想定済み

…という『完パケ状態』で送り出します。

PMP試験でのポイント!

項目注目ポイント
キックオフステークホルダーを巻き込む最初のチャンス
リリース計画アジャイルではプロダクトロードマップに基づく
スプリント計画リリース計画を実行するための短期マラソン
ステークホルダーの期待最初にしっかり握れないと地雷に…💣
項目注目ポイント
キックオフステークホルダーを巻き込む最初のチャンス
リリース計画アジャイルではプロダクトロードマップに基づく
スプリント計画リリース計画を実行するための短期マラソン
ステークホルダーの期待最初にしっかり握れないと地雷に…💣

スクラム

PMP試験でも実務でもよく出てくる【スクラム(Scrum)】を、分かりやすく解説します。

スクラムとは?

ざっくり一言でいうと…

「小さなチームで、とりあえず、価値あるものをちょこちょこ届けていく!そしてどんどん改善してこうぜ!」という、超実践型の働き方です

名前の由来はラグビーのスクラム(みんなで組んでグッと前に進むやつ)。
要は「みんなで協力してゴールに向かうスタイル」ってことです!

スクラムの登場人物たち

役割説明たとえるなら
プロダクトオーナー(PO)作るべきものを決める人。「文化祭の脚本・演出家」
スクラムチーム実際に作る人たち。自主性が超大事。「演技・大道具・照明・BGM」
スクラムマスターチームが正しく動けるようサポート。「担当の先生またはマネージャー」
役割説明たとえるなら
プロダクトオーナー(PO)作るべきものを決める人。「文化祭の脚本・演出家」
スクラムチーム実際に作る人たち。自主性が超大事。「演技・大道具・照明・BGM」
スクラムマスターチームが正しく動けるようサポート。「担当の先生またはマネージャー」

スクラムの主なイベント(会議)

イベント内容例えるなら
スプリント1~4週間の作業期間(基本は2週間)「文化祭準備の1週間集中練習」
プランニング何をやるか決定会議「この1週間は照明と音響仕上げよう!」
デイリースクラム毎日15分だけ進捗確認「今日の練習内容と課題を一言ずつ報告」
スプリントレビュー成果発表会「演技の成果を見せて意見をもらう」
レトロスペクティブ改善会議「やりにくかった点を話し合って改善」
イベント内容例えるなら
スプリント1~4週間の作業期間(基本は2週間)「文化祭準備の1週間集中練習」
プランニング何をやるか決定会議「この1週間は照明と音響仕上げよう!」
デイリースクラム毎日15分だけ進捗確認「今日の練習内容と課題を一言ずつ報告」
スプリントレビュー成果発表会「演技の成果を見せて意見をもらう」
レトロスペクティブ改善会議「やりにくかった点を話し合って改善」

プロダクトバックログとは?

やるべきこと(要求・機能)リストのことです。
優先順位をつけて、上から順に考えていきます。

イメージ:
「作るべき料理を並べたメニュー表🍽️」
→「今日はハンバーグと味噌汁!」(PCで入力)

スプリントの流れ(イメージ)

① POがやることリストを整備(バックログ)
② スクラムチームが「これやる!」と選ぶ(プランニング)
③ 2週間、黙々と集中(スプリント)
④ 作ったものを発表(レビュー)
⑤ 改善点を話す(レトロスペクティブ)
→ 次のスプリントへGO

※POはプロダクトオーナーの略

スクラムのいいところ

  • 変化に強い!(仕様が変わっても調整できる)
  • 小さく早く価値を出せる(早期リリース可能)
  • チームで改善しながら成長できる(振り返りが超重要)

スクラムでよくあるNG例

😩「スクラムって、早朝会議するだけでしょ?」
→ ちがーう!!、ただの朝礼とは違います!

💣「スクラムマスター?リーダーなんでしょ?」
→ いえいえ、命令はしません。チームが自主的に動けるように「盾を守る」なんです🛡️

PMP試験ポイントまとめ

ポイント解説
スクラムはアジャイルのツールスプリントを使った繰り返し型
スクラムマスターの役割障害除去、チーム支援、指示もしない
POの責任バックログ管理と価値の最大化
レトロスペクティブチームで改善点を語る重要なイベント
ポイント解説
スクラムはアジャイルのツールスプリントを使った繰り返し型
スクラムマスターの役割障害除去、チーム支援、指示もしない
POの責任バックログ管理と価値の最大化
レトロスペクティブチームで改善点を語る重要なイベント

スプリント

アジャイル界の「筋トレルーティン」とも言えます【スプリント】について、PMP試験の理解補助として、解説します🏃‍♂️💨

「スプリントとは?

ざっくり一言でいうと…

「2週間で限界成果を出して、終わったら振り返って改善する」という、短距離ダッシュ型の開発サイクルです

つまり、プロジェクトを一気にやらずに、小分けにしてコツコツ価値を積み上げていきます。

スプリントの特徴まとめ

項目内容
長さ1週間〜1か月(一般的には2週間
内容「やこと(プロダクトバックログ)」から、可能な範囲を選んで実施
終了時達成した成果物(プロダクト)を出すことが目標
繰り返しスプリント → 振り返り → 次のスプリント…と連続で実施
固定長スプリント中は期間もスコープも原則変更しません!
項目内容
長さ1週間〜1か月(一般的には2週間
内容「やこと(プロダクトバックログ)」から、可能な範囲を選んで実施
終了時達成した成果物(プロダクト)を出すことが目標
繰り返しスプリント → 振り返り → 次のスプリント…と連続で実施
固定長スプリント中は期間もスコープも原則変更しません!

スプリント中に行うイベント

スプリント期間中に行うのはこの4つ!

  1. スプリントプランニング(最初)
     → 何をやるか、どうやってやるか決定会議
  2. デイリースクラム(毎日)
     → 15分で進捗・課題・予定を共有する立ち話
  3. スプリントレビュー(最後)
     → 出来たものをステークホルダーに見せてフィードバックもらう会
  4. スプリントレトロスペクティブ(最後)
     → チームで振り返って、次回に活かす改善会議

※この4つは毎スプリントやります
「イベント多くない?」と思ったそこのあなた、実は効率化と改善のエンジンなんですよ😎

回転寿司でたとえ話

  • スプリント = 「一皿ずつ丁寧に出す回転寿司」
  • ウォーターフォール = 「全部まとめて出す宴会料理」

スプリントでは、お客さん(=ステークホルダー)が見て「お、ウマイ!」と思ったら、その方向でさらに良くしていけるんです

PMP試験対策ポイント

試験ポイント内容
スプリントは時間固定期間は1か月以内、通常は2週間
スプリント開始時に計画プランニングで作業内容を決定する
スプリント中は変更しない原則として、スコープは凍結
スプリント終了時は成果物を出す「の定義(DoD)」完了致しましたもの
毎スプリントにレビュー&振り返りありスプリントレビューとレトロスペクティブ
試験ポイント内容
スプリントは時間固定期間は1か月以内、通常は2週間
スプリント開始時に計画プランニングで作業内容を決定する
スプリント中は変更しない原則として、スコープは凍結
スプリント終了時は成果物を出す「の定義(DoD)」完了致しましたもの
毎スプリントにレビュー&振り返りありスプリントレビューとレトロスペクティブ

理解確認のための質問:

「スプリント中にスコープ変えてもいいよね?」
→ ❌ダメです!それはスクラムじゃないです!

「スプリントの途中でやめてもいいですか?」
→ ❌ よほどの重大な理由がない限り、途中キャンセルはご法度です。

「レビューでダメ出しされたら全部作り直しますか?」
→ ❌必要なら次のスプリントに反映するだけです。完璧は求めません!

デイリースタンドアップ

アジャイル開発の【デイリースタンドアップ】について、PMP試験の理解補助として、解説します。

デイリースタンドアップとは?

ざっくりと言うと…

「昨日何しました?今日なにする?必要なことある?」をチームで共有する、立ったままでやる短時間ミーティングです!

スタンドアップという名前のとおり、さっと立ち上がって行うのがポイントです。

実施タイミングと時間

項目内容
頻度毎日(スプリント期間中は毎日やります)
時間15分以内(タイムボックス)
形式立ったまま、軽く、でも真剣に
主役開発チームのメンバー
(スクラムマスターは参加しても「聞き役」です)
項目内容
頻度毎日(スプリント期間中は毎日やります)
時間15分以内(タイムボックス)
形式立ったまま、軽く、でも真剣に
主役開発チームのメンバー
(スクラムマスターは参加しても「聞き役」です)

デイリースタンドアップで話すこと

基本はこの3点セット

  1. 昨日、自分は何を行ったか?
  2. 今日、自分はなにをするか?
  3. 作業の邪魔になってる問題はあるか?

これをチーム全員が手短に共有します。
朝のニュース番組の天気コーナーくらい、コンパクトが理想です☀️

例えばこんな会話:

  • たけし:「昨日はAPIのエラー処理直しました。今日は単体テストやります。特に何もありません!」
  • ゆうこ:「レビューまだ終わってないので、今日こそやります。コードの一部が詰まってて、後で相談させてください〜」
  • サトウシ:「ログイン画面のレイアウト変更やってます。POからの追加要望に追われ中…!」

どれだけ、誰がどこで苦戦してるかが一目瞭然になるんです。

やってはいけないスタンドアップ

NG行動理由
雑談大会になる「15分の立ち話」が「1時間の雑談会」になる危険性!☕📉
仕様会議を始める技術的な議論は終わってから別にやろう!
一人がずっと話すみんなでコンパクトに共有!しゃべりすぎ厳禁!
スクラムマスターが仕切りすぎ主役はチームメンバー!監督会議じゃないです!
NG行動理由
雑談大会になる「15分の立ち話」が「1時間の雑談会」になる危険性!☕📉
仕様会議を始める技術的な議論は終わってから別にやろう!
一人がずっと話すみんなでコンパクトに共有!しゃべりすぎ厳禁!
スクラムマスターが仕切りすぎ主役はチームメンバー!監督会議じゃないです!

PMP試験でのポイント整理

ポイント内容
毎日実施スプリント中は毎日行うイベント
15分以内タイムボックス(時間厳守!)
チームの同期のため全体的な進捗を把握し、障害を早期発見する目的
自己管理が基本スクラムマスターが報告を受ける場ではない!
ポイント内容
毎日実施スプリント中は毎日行うイベント
15分以内タイムボックス(時間厳守!)
チームの同期のため全体的な進捗を把握し、障害を早期発見する目的
自己管理が基本スクラムマスターが報告を受ける場ではない!

PMP用語解説リンク集

プロジェクトの開始と計画
 プロジェクト手法の理解と選択
 スコープのマネジメント
 スケジュールのマネジメント
 予算のマネジメント
 品質のマネジメント
 資源のマネジメント
 コミュニケーションのマネジメント
 リスクのマネジメント
 調達のマネジメント
 ステークホルダーエンゲージメント
 終結、ガバナンス、統合

作業の実行とマネジメント
 プロジェクト作業と管理
 変更管理、課題管理

パフォーマンスの高いチームを作り支援する
 チームの育成
 エンパワーメントと指導
 共通理解の形成
 チームのパフォーマンスを支援する
 障害を取り除く

ビジネスを念頭に置く
 ベネフィットの評価と引き渡し
 変化への対応とPDCA

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