チームのパフォーマンスを支援する上で重要な用語|PMP試験用語17

チームのパフォーマンス支援は、PM、特にアジャイルで重要です。

そんなチームのパフォーマンス支援に関し、次の用語をざっくばらんに説明します。

実際の試験用語として厳密に参照されたい場合は、PMPOKや参考書をご確認ください。

目次

重要業績評価指標(KPI)

KPIとは?〜目標に向かう“道しるべ”〜

KPI(Key Performance Indicator)とは、日本語で「重要業績評価指標」と訳されます。
一言で言えば、「目標に向かってちゃんと進んでいるかを測るためのメーター」です。

たとえば、あなたがダイエット中だとしましょう。
目標は「3ヶ月で5kg減」。
このときのKPIは?

  • 毎週の体重の変化
  • 摂取カロリー
  • 運動時間

などが考えられます。つまり、「目標に近づいているかを測るための具体的な数値」がKPIなのです。

🧭 KPIと目標の違い

ここで混同しやすいのが「目標(ゴール)」と「KPI(指標)」の違いです。

項目内容例(ダイエット)
目標最終的に達成したい状態3ヶ月で5kg減
KPI目標に向かう途中の進捗を測る数値毎週の体重、運動時間、摂取カロリー
項目内容例(ダイエット)
目標最終的に達成したい状態3ヶ月で5kg減
KPI目標に向かう途中の進捗を測る数値毎週の体重、運動時間、摂取カロリー

つまり、KPIは「目標に向かうための道しるべ」。
目標が「富士山の頂上」なら、KPIは「今どの五合目にいるか」を教えてくれる看板のようなものです。

PMP試験でのKPIの問われ方

PMP試験では、KPIは以下のような文脈で登場します:

  • プロジェクトのパフォーマンス測定
  • ステークホルダーへの報告
  • リスク管理や品質管理の指標
  • プロジェクトの健全性を評価するためのツール

KPIは、プロジェクトマネージャーが「今、プロジェクトは順調か?」「どこに問題があるか?」を判断するための羅針盤です。

KPIあるある:ユーモアで理解するKPI

1. KPIが多すぎて、何が重要かわからない

「KPIは10個あります!」
→ それ、もう“重要”じゃなくて“全部業績評価指標”です。

KPIは「Key(重要な)」がポイント。
全部を測ろうとすると、逆に何も見えなくなります。

2. KPIが目標とズレている

目標:顧客満足度の向上
KPI:電話応答時間の短縮

電話が早くつながっても、対応が雑なら意味がないですよね。
KPIは目標と直結している必要があります。

3. KPIが「測れるけど意味がない」

KPI:メールの送信件数
→ たくさん送っても、誰も読んでなければ意味なし!

KPIは「SMART」であるべきです:

  • Specific(具体的)
  • Measurable(測定可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(関連性がある)
  • Time-bound(期限がある)

KPIの種類と例

カテゴリKPIの例解説
スケジュールタスク完了率、遅延日数プロジェクトが予定通り進んでいるか
コスト予算消化率、コスト差異お金を使いすぎていないか
品質不具合件数、再作業率成果物の品質は保たれているか
顧客満足NPS(推奨度)、アンケート結果顧客は満足しているか
チームパフォーマンスベロシティ、稼働率チームは効率的に動いているか
カテゴリKPIの例解説
スケジュールタスク完了率、遅延日数プロジェクトが予定通り進んでいるか
コスト予算消化率、コスト差異お金を使いすぎていないか
品質不具合件数、再作業率成果物の品質は保たれているか
顧客満足NPS(推奨度)、アンケート結果顧客は満足しているか
チームパフォーマンスベロシティ、稼働率チームは効率的に動いているか

KPIの設計ステップ

  1. 目標を明確にする
    例:「納期通りにプロジェクトを完了させる」
  2. 成功の定義を決める
    例:「90%以上のタスクが予定通り完了」
  3. 測定可能な指標を選ぶ
    例:「タスク完了率」「遅延タスク数」
  4. データの収集方法を決める
    例:「週次レポート」「ツールから自動取得」
  5. 定期的にレビューする
    例:「毎週のステータスミーティングで確認」

KPIと他の指標の違い

指標の種類説明
KPI成功に直結する重要な指標顧客満足度、納期遵守率
KGI(Key Goal Indicator)最終的な成果を示す指標売上高、利益率
CSF(Critical Success Factor)成功に不可欠な要因顧客対応の質、技術力
指標の種類説明
KPI成功に直結する重要な指標顧客満足度、納期遵守率
KGI(Key Goal Indicator)最終的な成果を示す指標売上高、利益率
CSF(Critical Success Factor)成功に不可欠な要因顧客対応の質、技術力

KPIは「今、うまくいってるか?」を測る体温計のようなもの。
KGIは「最終的にどうだったか?」を示す成績表です。

KPIを使いこなすコツ

  • 少数精鋭に絞る(3〜5個が理想)
  • チームと共有する(KPIはみんなのもの)
  • 行動につながる指標にする(見て終わりにしない)
  • 定期的に見直す(プロジェクトのフェーズに応じて変える)

まとめ:KPIはプロジェクトの“健康診断”

KPIは、プロジェクトの健康状態をチェックするための血圧計や体温計のようなものです。
測るだけでなく、「どう改善するか?」というアクションにつなげることが大切です。

PMP試験では、KPIの定義、目的、設計方法、他の指標との違いなどが問われることがあります。
でも、難しく考えすぎず、「目標に向かってちゃんと進んでるか?」を測る道具だと理解すれば、ぐっと身近に感じられるはずです。

SMART

今回は、目標設定の黄金ルール「SMART 」について、PMP試験対策に効く視点から、解説します。

SMARTとは?

SMARTは、効果的な目標設定のための5つの基準の頭文字です。

「ただ、がんばります!」じゃダメ。
「何を?いつまでに?どれぐらい?」を具体的にするルールなんです。

SMARTの5つの要素

項目意味解説ラーメン店の例 🍜
S特定の(具体的な)「何を達成するか」が明確「来月までに新メニュー
『辛味噌ラーメン』を導入」
M測定可能(測定可能)数字で測れる「SNSフォロワー100人増」
A達成可能(達成可能)実現可能であること「人手3人でできる内容か?」
RRelevant(関連性がある)目的・ビジョンとつながっている「お店の売上向上と相談している?」
T期限付き(期限付き)いつまでもやるか「今月末までに!」
項目意味解説ラーメン店の例 🍜
S特定の(具体的な)「何を達成するか」が明確「来月までに新メニュー
『辛味噌ラーメン』を導入」
M測定可能(測定可能)数字で測れる「SNSフォロワー100人増」
A達成可能(達成可能)実現可能であること「人手3人でできる内容か?」
RRelevant(関連性がある)目的・ビジョンとつながっている「お店の売上向上と相談している?」
T期限付き(期限付き)いつまでもやるか「今月末までに!」

飛行機で旅行に行くなら…

  • ✖「どこか行きたいな~(抽象的)」
  • ◎「今月末まで、福岡に飛行機に行って、ラーメン4杯食べて、インスタにアップする!」

これがSMARTです。

「夢」を「予定表」に変えるのが「SMART」ですね。

PMP試験での使われどころ

使用シーン解説
ステークホルダーとの目標共有苦痛な要望を明確に定義する
プロジェクト目標の明文化計画書に書くときはSMARTだと◎
コミュニケーションマネジメントチーム全体が同じ目線になる
使用シーン解説
ステークホルダーとの目標共有苦痛な要望を明確に定義する
プロジェクト目標の明文化計画書に書くときはSMARTだと◎
コミュニケーションマネジメントチーム全体が同じ目線になる

SMARTは語呂で覚えちゃおう

S・M・A・R・Tは「スマート」じゃなくて「すま〜と」
「す」→すごく具体的な
「ま」→マジで測れる
「あ」→あ、これならできそう!
「る」→ルートに合ってる(性)関連
「と」→とにかく期限が命!

ミニクイズ確認

Q. 次の目標のうち、SMARTに最も合致しているのは?
A. 「お客さんにもっと喜んでもらえる」
B. 「今月中に、顧客満足度アンケートで80点以上を目指す」
C. 「頑張って結果を出す」
D. 「頭に怒られないように」

正解:B!(具体的・測定可能・期限付き・達成可能・目的に合っている)

まとめ:SMARTは「目標の迷子」を救う地図

ポイント内容
SMARTは目標設定のフレームワーク特に救済な要求を明確にするために有効
PMPでは、ステークホルダーとの合意形成に活用「SMARTじゃない=失敗のもと」
解消な目標は、リスクの温床!「やる気あります!」では通用しない
ポイント内容
SMARTは目標設定のフレームワーク特に救済な要求を明確にするために有効
PMPでは、ステークホルダーとの合意形成に活用「SMARTじゃない=失敗のもと」
解消な目標は、リスクの温床!「やる気あります!」では通用しない

パフォーマンス追跡ツール

パフォーマンス追跡ツールとは?

パフォーマンス追跡ツールとは、プロジェクトの進捗や成果、コスト、品質などを定量的に測定・監視・報告するためのツールです。

一言で言えば、「プロジェクトの健康診断セット」です。

  • 熱(進捗)はあるか?
  • 血圧(コスト)は安定しているか?
  • 心拍数(リスク)は上がっていないか?

これらをチェックするために、さまざまなツールが使われます。

なぜ必要なのか?

プロジェクトは、放っておくとすぐに迷子になります。

「進んでる気がするけど、どこに向かってるんだっけ?」
「予算、まだ大丈夫だよね?…たぶん」
「品質?うーん、まあまあ…かな?」

こんな“なんとなく運営”を防ぐために、パフォーマンス追跡ツールが必要なのです。

主なパフォーマンス追跡ツール一覧

ツール名目的ユーモアで例えると…
EVM
(アーンド・バリュー・マネジメント)
コストとスケジュールの統合管理「お小遣い帳+カレンダー」
KPI(重要業績評価指標)成功に向けた進捗の測定「ダイエット中の体重計」
バーンダウンチャート残作業の可視化「薪がどれだけ燃えたかグラフ」
トレンド分析過去のデータから未来を予測「水晶玉(ただしExcel製)」
ベロシティチャートチームの作業スピードを測定「プロジェクト版スピードメーター」
コントロールチャート品質の安定性を監視「製品の健康診断グラフ」
ツール名目的ユーモアで例えると…
EVM
(アーンド・バリュー・マネジメント)
コストとスケジュールの統合管理「お小遣い帳+カレンダー」
KPI(重要業績評価指標)成功に向けた進捗の測定「ダイエット中の体重計」
バーンダウンチャート残作業の可視化「薪がどれだけ燃えたかグラフ」
トレンド分析過去のデータから未来を予測「水晶玉(ただしExcel製)」
ベロシティチャートチームの作業スピードを測定「プロジェクト版スピードメーター」
コントロールチャート品質の安定性を監視「製品の健康診断グラフ」

代表的なツールを深掘り!

1. EVM(Earned Value Management)

EVMは、「どれだけの価値を得たか」を測るツールです。

  • PV(Planned Value):計画していた作業の価値
  • EV(Earned Value):実際に完了した作業の価値
  • AC(Actual Cost):実際にかかったコスト

これらを使って、以下のような指標を出します:

指標意味理想値
CPI(コスト効率) = EV / ACお金の使い方がうまいか1以上
SPI(スケジュール効率) = EV / PV予定通り進んでいるか1以上
指標意味理想値
CPI(コスト効率) = EV / ACお金の使い方がうまいか1以上
SPI(スケジュール効率) = EV / PV予定通り進んでいるか1以上

例:「CPIが0.8です」→「80円分の価値を100円で買ってる」=ちょっと無駄遣い!

2. KPI(Key Performance Indicator)

KPIは、目標に向かってちゃんと進んでいるかを測る指標です。

  • 例:納期遵守率、バグ件数、顧客満足度など

KPIが多すぎると「全部大事!」となって、結局何も見えなくなるので注意。

3. バーンダウンチャート

アジャイルでよく使われる、残作業量の可視化グラフです。

  • 縦軸:残っている作業量
  • 横軸:時間

理想は右肩下がり。でも現実は「最初進まない→中盤で猛ダッシュ→最後にバタバタ」なジェットコースター型が多い。

4. トレンド分析

過去のデータをもとに、将来の傾向を予測します。

例:「このままのペースだと、納期に間に合わないぞ…」と未来を予測。

Excelのグラフ機能でもできるけど、予測が当たるかどうかは、あなたの“データ愛”次第

5. コントロールチャート

品質管理で使われる、ばらつきの監視グラフです。

  • 上限・下限を設定し、その範囲内に収まっていればOK。
  • 外れていたら「異常あり!」のサイン。

例えるなら「体温が37.5℃を超えたら要注意」みたいな感じ。

PMP試験でのポイント

PMP試験では、以下のような観点でパフォーマンス追跡ツールが問われます:

  • どのツールをいつ使うべきか?
  • 指標の意味と計算方法(特にEVM)
  • 問題の早期発見と是正措置の判断
  • ステークホルダーへの報告に使う指標

パフォーマンス追跡ツールあるある

  • 「グラフは完璧。でも現場は火の車」
    → 見た目だけ整えても意味なし!
  • 「ツールを使うことが目的化」
    → 本末転倒。目的は“改善”です。
  • 「数値は良好。でもチームの顔が死んでる」
    → KPIに“笑顔率”も入れたくなる瞬間。

実務での活用ポイント

  • ツールは“使いこなしてナンボ”:導入して満足しない。
  • チームと共有する:数値はみんなで見るから意味がある。
  • 定期的に見直す:プロジェクトのフェーズに応じて指標も変える。
  • “見える化”が命:グラフやダッシュボードで直感的に!

まとめ:ツールはプロジェクトの健康診断キット

パフォーマンス追跡ツールは、プロジェクトの状態を「見える化」し、問題を早期に発見し、改善につなげるための健康診断キットです。

PMP試験では、これらのツールの目的・使い方・メリット・限界を理解しておくことが重要です。
そして実務では、「数字の裏にあるストーリー」を読み取る力が求められます。

バーンダウンチャート

上の図は「バーンダウンチャート(バーンダウンチャート)」です。

  • 青の点線(Ideal Burndown):理想的な進捗。毎日10%ずつ作業が減っていく、まさに教科書通りのパターン。
  • 赤の実線(Actual Burndown):実際の進捗。最初はゆっくり、途中で一気に進んで、最後はちょっと停滞気味…まさに現実あるあるです 😅

このようなチャートは、進捗の可視化問題の早期発見にとても役立ちます。
たとえば、「Day 3であまり減ってないな…」と気づけば、早めに対策が打てます。

このようなバーンダウンチャートを説明していきます。

バーンダウンチャートとは?〜燃え尽きるまでの物語〜

「バーンダウンチャート」と聞くと、なんだか難しそうな響きですよね。でも、実はとてもシンプルで、しかも名前の通り「燃え尽きる」ことが目的のチャートなんです。

1. バーンダウンチャートの基本構造

バーンダウンチャートは、アジャイル開発(特にスクラム)でよく使われる進捗管理ツールです。以下のような構成になっています:

  • 縦軸(Y軸):残っている作業量(例:ストーリーポイント、タスク数など)
  • 横軸(X軸):時間(例:スプリントの日数)

このチャートは、「どれだけ仕事が減っているか」を視覚的に示すもので、理想的には右肩下がりのグラフになります。

例えるなら「山登りの逆」

バーンダウンチャートを一言で言うなら、「山登りの逆」です。

  • 通常のプロジェクト管理では、「頂上(ゴール)を目指して登る」イメージ。
  • でもバーンダウンチャートでは、「山の上に積まれたタスクの山を、毎日少しずつ崩していく」イメージ。

つまり、「どれだけ燃やしたか」を記録していくのです。まさに「燃え尽きる」までの記録帳!

理想と現実のギャップ

理想のバーンダウンチャート

理想的なチャートは、まるで教科書のように美しい直線です。毎日同じペースでタスクが完了していき、最終日にはピッタリゼロ。

まるで「完璧なダイエット計画」みたいですね。毎日1kgずつ減っていく…現実はそう甘くない。

現実のバーンダウンチャート

現実はもっとドラマチックです。

  • 最初の数日は「準備運動」と称して何も進まない。
  • 中盤で突然「やばい、間に合わない!」と焦って猛スピードで燃やし始める。
  • 最後の数日は「燃えカス処理」に追われる。

このように、バーンダウンチャートはチームのリアルな姿を映し出す鏡でもあります。

PMP試験でのポイント

PMP試験では、バーンダウンチャートに関して以下のような知識が問われることがあります:

1. 用途と目的

  • 進捗の可視化:どれだけ作業が進んでいるかを一目で確認できる。
  • 問題の早期発見:理想線と実際の線が大きく乖離していれば、何か問題があると気づける。
  • チームの自己管理:チームが自分たちで進捗を確認し、調整できる。

2. バーンアップチャートとの違い

  • バーンダウン:残りの作業量を減らしていく。
  • バーンアップ:完了した作業量を増やしていく。

どちらも進捗を示すチャートですが、視点が逆です。バーンダウンは「減らす快感」、バーンアップは「積み上げる達成感」。

バーンダウンあるある

ちょっと笑える「バーンダウンあるある」もご紹介します:

  • 「Day 1〜3:会議ばかりで進まない」
  • 「Day 5:急に燃え始める」
  • 「Day 8:理想線に追いつこうとするが、すでに遅い」
  • 「Day 10:グラフはゼロでも、実は未完了タスクが…」

バーンダウンチャートは、チームの習慣や文化も反映されるので、見ているだけで「このチーム、どんな感じかな?」と想像できるのも面白いところです。

実務での活用ポイント

  • 毎日更新することが大切:更新されていないバーンダウンは、ただの飾り。
  • 理想線との比較を習慣化:ズレがあれば、すぐに原因を探る。
  • チームで共有する:個人の責任ではなく、チーム全体の進捗として扱う。

まとめ:バーンダウンチャートは「燃え尽きる美学」

バーンダウンチャートは、単なるグラフではありません。
それは、チームの努力と汗と涙の軌跡であり、燃え尽きるまでの美学なのです。

品質報告書

品質報告書と聞くと「お堅い書類」と思われがちですが、実はプロジェクトの“健康診断書”のような存在。楽しく学んでいきましょう!

品質報告書とは?〜プロジェクトの健康診断書〜

品質報告書(Quality Report)とは、プロジェクトの成果物やプロセスが、定められた品質基準を満たしているかどうかを報告する文書です。

一言で言えば、「このプロジェクト、ちゃんと“いい仕事”してる?」を証明するレポートです。

PMP試験での位置づけ

品質報告書は、PMBOKガイドにおいて「品質マネジメント」知識エリアの一部として登場します。特に以下のプロセスで関係します:

  • 品質の管理(Control Quality)
  • 品質の保証(Manage Quality)

品質報告書は、これらの活動の結果をまとめ、ステークホルダーに報告するための重要なアウトプットです。

品質報告書に含まれる内容

品質報告書には、以下のような情報が含まれます:

項目内容ユーモアで例えると…
品質目標何をもって「良い」とするか「このラーメン、スープの温度は80℃以上!」
測定結果実際のパフォーマンス「スープの温度:78℃…惜しい!」
不適合の件数基準を満たさなかった数「チャーシューが2枚足りませんでした」
是正措置問題への対応策「次回はチャーシューを3枚入れます」
傾向分析品質の変化傾向「最近、麺の硬さが安定してきた」
項目内容ユーモアで例えると…
品質目標何をもって「良い」とするか「このラーメン、スープの温度は80℃以上!」
測定結果実際のパフォーマンス「スープの温度:78℃…惜しい!」
不適合の件数基準を満たさなかった数「チャーシューが2枚足りませんでした」
是正措置問題への対応策「次回はチャーシューを3枚入れます」
傾向分析品質の変化傾向「最近、麺の硬さが安定してきた」

品質報告書の目的

品質報告書は、単なる“報告書”ではありません。以下のような目的があります:

  1. 透明性の確保
    → ステークホルダーに「ちゃんとやってますよ」と見せる。
  2. 問題の早期発見
    → 小さな不具合も見逃さず、早めに対処。
  3. 継続的改善
    → 品質の傾向を分析し、プロセスを改善。
  4. 意思決定の材料
    → 「このまま進めていいのか?」を判断する根拠に。

品質報告書あるある

1. 「報告書は完璧。でも現場はカオス」

「報告書では“品質良好”って書いてあるけど、昨日バグ100件出たよね?」

→ 数字だけじゃなく、現場の声も大事です。

2. 「報告書が“後出しジャンケン”」

「あ、先週の不具合、今週の報告に入れておきました」

→ 品質報告書はリアルタイム性が命。
“週刊誌”じゃなくて“速報ニュース”であるべき!

3. 「報告書が“誰も読まないファイル”に」

「あのPDF、誰か読んだ?」「…たぶん、誰も」

→ 読まれない報告書は、書いてないのと同じ
グラフや図を使って、“見える化”が大切!

品質報告書のフォーマット例

以下は、品質報告書の簡易フォーマット例です:

項目内容
プロジェクト名新製品開発プロジェクト
報告期間2025年6月1日〜6月7日
品質目標不具合率1%未満、納期遵守
測定結果不具合率:0.8%、納期遵守率:100%
不適合件数3件(UI表示ミス、誤訳、レスポンス遅延)
是正措置UIガイドライン見直し、翻訳レビュー強化
傾向分析品質は安定傾向、UI関連の課題が継続中
コメント次週はUIテストを重点的に実施予定
項目内容
プロジェクト名新製品開発プロジェクト
報告期間2025年6月1日〜6月7日
品質目標不具合率1%未満、納期遵守
測定結果不具合率:0.8%、納期遵守率:100%
不適合件数3件(UI表示ミス、誤訳、レスポンス遅延)
是正措置UIガイドライン見直し、翻訳レビュー強化
傾向分析品質は安定傾向、UI関連の課題が継続中
コメント次週はUIテストを重点的に実施予定

品質報告書と他の報告書の違い

種類目的主な内容
ステータス報告書進捗の報告タスクの完了状況、スケジュール
リスク報告書リスクの管理発生リスク、対応策
品質報告書品質の評価測定結果、不適合、是正措置
種類目的主な内容
ステータス報告書進捗の報告タスクの完了状況、スケジュール
リスク報告書リスクの管理発生リスク、対応策
品質報告書品質の評価測定結果、不適合、是正措置

品質報告書は、「進んでるか?」ではなく、「ちゃんと良いものができてるか?」を問うレポートです。

PMP試験でのポイント

PMP試験では、品質報告書に関して以下のような知識が問われます:

  • どのプロセスで作成されるか(品質の管理・保証)
  • どんな情報が含まれるか
  • 他の報告書との違い
  • ステークホルダーとの関係性(報告の頻度・形式)

実務での活用ポイント

  • 定期的に更新する:週次・月次など、リズムを決めて。
  • 視覚的にわかりやすく:グラフやチャートを活用。
  • チームと共有する:品質は“みんなの責任”。
  • 改善につなげる:報告して終わりではなく、次のアクションへ。

まとめ:品質報告書は“プロジェクトの鏡”

品質報告書は、プロジェクトの品質状態を映し出すです。
数字だけでなく、背景や傾向、改善の意志が込められてこそ、価値あるレポートになります。

PMP試験では、品質報告書の目的・構成・活用方法を理解しておくことが重要です。
そして実務では、「報告書を書くこと」が目的にならないよう、“品質を高めるためのツール”として活用していきましょう。

PMP用語解説リンク集

プロジェクトの開始と計画
 プロジェクト手法の理解と選択
 スコープのマネジメント
 スケジュールのマネジメント
 予算のマネジメント
 品質のマネジメント
 資源のマネジメント
 コミュニケーションのマネジメント
 リスクのマネジメント
 調達のマネジメント
 ステークホルダーエンゲージメント
 終結、ガバナンス、統合

作業の実行とマネジメント
 プロジェクト作業と管理
 変更管理、課題管理

パフォーマンスの高いチームを作り支援する
 チームの育成
 エンパワーメントと指導
 共通理解の形成
 チームのパフォーマンスを支援する
 障害を取り除く
 変化への対応とPDCA

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